関西3空港問題
関西3空港問題が起きている。3空港と言うと、関空に、伊丹、神戸空港で、半径25kmの中に3つの空港がある状態で、関空は民間会社、伊丹は国、神戸は神戸市と管理主体が違うのです。そもそも伊丹空港は関空ができたら廃止するという話であったが、伊丹は関空を上回る人が利用しています。そこへ神戸空港が出来3つ巴の戦いとなったのです。しかし経済危機から相次ぐ路線の廃止で、関空の苦境が一段と鮮明になっていることから、橋本知事が伊丹を廃止して、関空をハブ空港化すると言って、俄然注目を浴びるようになりました。
関西空港は現在1兆1000億円の有利子負債を抱えており、国際線の着陸料が韓国・仁川空港の3倍と高く、就航する航空会社の減便が目立ち、滑走路に開きが出ている状況です。それは第二滑走路で、9000億円をつぎ込み出来たのですが、脇のフェンスは地盤沈下で波打っている有様で、全体の発着回数が年間12万9000回あるが、B滑走路はその1割程度しか利用されていません。減便で使う必要がなくなってしまったのです。2010年3月期の決算では連結経常損益が26億円の赤字になると予想され、6年ぶりの赤字転落が確実視されているのですが、国交省からの補給金160億円が「事業仕分け」で凍結され、その上、社債の償還金で600億円必要なのですが、引き受けがなければ債務不履行となるなど、さらなる経営悪化も懸念されているのが現状です。
一方、伊丹空港の一番の問題は、住宅に隣接しているため騒音と振動はもちろんのこと、飛行が午後9時までと言う門限があることです。そのため近くて便利と言うことはあるのですが、飛行場としては使い勝手が悪くいまどきの空港で住宅地すれすれに飛行しているような空港はないと言うこともあります。また大型機は300トンもの荷重がかかるのですが、月間発着が12万回もあり、滑走路にはひび割れが見られます。これを直すだけでも今年度2億5000万円の負担がかかり、この費用は地元の負担です。
そこで関空の経営危機を打開するため、橋下知事は「伊丹空港を廃港にし、関西空港のハブ機能を強化して救済する」と言う構想を提案しているのです。伊丹の跡地を売却し、リニアを建設して梅田と関空を7分間で結ぶというもので、建設費は国には頼らないとしています。ところが国交省は「3空港の一体運営の強化」を唱えるだけで、「伊丹廃港」については強く否定しています。しかも一元管理には関連する法改正が必要となるなど簡単には進まない状況です。
そんなとき橋本知事は、米軍普天間飛行場の移設問題について、関西の空港への移転受け入れをふくめて、代案を出したうえで沖縄の基地負担の軽減を検討すべきと述べ、国が検討するなら考えるようなことを言ったのですが、その後の発言から、橋下知事が必ずしも関空の軍民共用化の実現に向けて自ら活動するつもりはないことが明らかになり、現時点での米軍普天間空港の関空の移設の可能性は低くなっています。
ちなみに関西空港への移設に関しては、「浮島である関空に基地を持ってくれば、騒音問題や沖縄住民の負担は一気に解決します。何より、辺野古移設に伴う莫大な滑走路建設費用が浮く。その分を関空の負債返済に回してもいい。日米間の軍事空域の問題は残りますが、一石二鳥どころか、三、四鳥の成果を生むプラン」(森功氏・日刊ゲンダイ11月17日付)という意見があるそうです。


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