マックンの独り言・科学・宇宙

2009年12月 4日 (金)

「はやぶさ」は生きて帰還できるか?

「はやぶさ」と言えばこの間の小惑星糸川への着陸を成功させ、今、日本に向け帰還の途中にあります。しかしこれまで燃料漏れなどの数々の危機を切り抜けて来ての奇跡のようなものです。帰還中と言えども、いつまたトラブルに見舞われ、途中で断念するとも限らないからです。しかし今までも、もうダメだと思われるような危機にも負けず、一路地球へ向かっているのですから、何とか帰ってきてほしいと願うのは、技術者などの関係者だけではないと思います。はたして無事地球に戻ることが出来るのでしょうか?

今までの経緯を振り返ると、2003年鹿児島からM5ロケット5号機で打ち上げられ、04年5月には地球重力を利用して加速、いわゆるスイングバイをし、05年9月には小惑星イトカワ近くに到着、10月には姿勢制御装置リアクションホイール3基中、2基に不具合が発生、ガス噴射エンジンを代用、これで何とか凌ぎ、11月にはイトカワに2回着陸岩石の資料取得を試みるが成功したかどうかは不明、さらにガス噴射エンジンが燃料漏れを起こし、姿勢制御が困難となり通信が途絶えました。しかし06年3月に奇跡的に通信が復活07年4月地球に向けイオンエンジンを再点火するも1基が故障。09年11月にはさらにもう1基エンジンが故障、変則的な運用で加速再開と、まさに故障の連続にもかかわらず曲がりなりにも地球へ帰還中です。このまま大きな故障なく行けば10年6月には大気圏に突入し、資料カプセルがオーストラリアに落下し、回収するという段取りです。

こうしたトラブルにもかかわらず、幾多の危機を乗り越えて来たのですが、特にエンジントラブルは致命的な故障で、地球への帰還が絶望的なものになるところでした。しかしある工夫をしていたことから切り抜けることが出来たのです。普通、こうした衛星などには2重3重の安全策が取られるのは常識で、ひとつの回路がダメになっても別の回路がその代わりをするように作られているのですが、このはやぶさには重量制限500kgと言う制約があったため、バックアップ系を用意していなかったのです。

4基あるエンジンのうちAは03年の打ち上げ直後に、Bは07年に故障、CもDも出力が低下してしまったのです。地球へ帰還するには2基同時の運転が必要なのですが、それが出来なくなってしまっていたのです。ところが、エンジンはイオン源と中和器からなっていて、両者が同時に噴射する必要があるのですが、何と言う幸運というか、停止したのはAはイオン源、Bは中和器が故障していたのです。そこでそれぞれ生きている部分を組み合わせて使うことにしたのです。この方法を可能にしたのは、電源系に組み込んだ小さな部品だったのです。一つの小さな部品が奇跡を生んだのです。それはあらかじめ異なるエンジンを組み合わせて動かせるようにするものだったのです。

とは言っても地上で試験をしていないため、実際に動くかどうかは分からなかったのです。そして送信機を再起動すると速度のデータがぴょこんと跳ね上がったそうです。動いた瞬間でした。順調に行けば地球に帰還できる見通しだそうです。まさに動いているのが奇跡のような「はやぶさ」です。まるで本物の隼が、怪我をしたけれど満身創痍で家に帰っているかのようです。このまま何とか帰ってきてほしいですね。

2009年11月14日 (土)

米の月有人探査断念?で日本は?

NASAが南極付近にあるカベウスと言うクレータに水があるということが分かったと13日発表しました。そこは太陽の光が当たらないところで、まず無人探査機エルクロスに搭載していたロケットでクレーターに衝突させ、つぎに5分後には時速8700キロ以上で同探査機も衝突させたものです。衝突で発生した噴出物はクレーターの縁を越える高さまで上昇したそうで、この巻き上がった噴出物に分光計などを使ってデーターを収集したところ、月に水が存在することを示すデーターを入手したというものです。その結果クレーターに水が存在することは間違いないという結論に至ったそうです。

これにより月の両極に相当量の氷が存在するとの推測され、もしこれが何十億年前に貯蔵されたものであるとすれば、太陽系の歴史の解明に役立つ可能性があると言います。それと月資源の観点からみれば、その利用に各国の関心が高まっていることもあって、将来、有人基地建設と言うことになれば水は欠かせない問題になり、水の存在は人間が月で暮らすのに必須のものであるからです。さらに月の地下資源を採掘することになれば、水があれば採取ロボットのエネルギー源にもなったりすることもあって、今回の月に氷が存在する可能性が高まったことは非常に重要なことと言えます。

しかし米国の宇宙開発の先行きが不透明になったことで、こうした計画がずれ込むおそれがでてきました。それはとりもなおさず日本の宇宙政策にも大きく影響することなのですが、月を目指す次世代ロケット開発について、「持続可能でない」とする報告書が出たというものです。アポロ計画以来の月有人探査の構想はブッシュ元大統領が04年に発表したコンストレイション計画で、現在、準備を進めています。それは2種類のロケットを開発すると言うもので、有人ロケットと貨物ロケットを別々に上げ、地球の軌道上でドッキングさせ月に向かうというものです。

これは今までのように再利用型のシャトルとはやり方が違っていて、今まではタンクが本体より高いため、タンクから剥がれ落ちた断熱材が、シャトルの翼などの機体に損傷を与える危険性があるための変更で、どうしてもこの問題が解消できないことと、再利用によるコスト削減も期待したほどでなかったこともあり、シャトルを2010年に引退させ、伝統的な使い捨ての円筒型ロケットに回避するというものです。しかし意味ある探査をするには今後10年間で900億ドルにプラス、毎年30億ドルの積み増しが必要だと言い、巨額の財政赤字をかかえ無駄な政府支出をカットする必要に迫られている現状では、月有人探査を断念する可能性があるということです。

もしそうなった場合、日本にも影響がでることは避けられず、2020年をめどにロボットによる無人探査を実施して人とロボットが連携した探査を目指すとしているのですが、これはブッシュ前政権が掲げた有人月探査を考慮していることもあって、もし変更となれば根本から見直しを迫られるからです。どうなる日本の宇宙計画は。

2009年11月12日 (木)

インテグラルフォトグラフィーの3D

前回、両眼立体視でみる3Dの話をしましたが、今回はインテグラルフォトグラフィと言う多眼式立体視の話です。これはフランスのリップマンという人が一九〇八年に発明したインテグラルフォトグラフィの原理を応用し、コンピュータの助けを借りて3Dにするものです。昆虫の目のようにアレイ状に整列した、たくさんの小さなレンズに取り込まれた映像が、ディスプレイを通して、見る人の前で再び三次元的に統合される仕組みです。その特徴は(1)特殊なメガネを必要としない、 (2)側面に回り込んでも正しい立体映像を見ることができる、(3)寝転んでも正しい立体映像を見ることができると言うものです。

そして東京大学の土肥教授は、特別な眼鏡を使わない3次元画像表示で、ディスプレイから5m離れた距離で観察しても、手の届くところまで飛び出す長視距離型 インテグラルフォトグラフィの表示研究で世界をリードしています。国内メーカーの技術力でもせいぜい数センチメートルに距離が限界なのですが、それを5メートルまで伸ばしているのです。これを聞きつけてこれまで国内外から10社以上が訪ねて来ているそうです。それはそうですよね。この技術が実用化されれば広告などが飛び出て見えるようになるのですから、宣伝効果が飛躍的に高まるからです。

こうした技術を使って自社の製品に利用しようと携帯電話会社やゲーム会社、広告代理店などさまざまな業種の会社が訪れているわけです。先ほども書きましたが、たくさんの小さな凸レンズが並ぶ板を通して撮影した画像を、もう一度レンズ板を通してみると物体が空中に浮かんでいるように見えるものです。ただこれだけでは飛び出す画像はぼけてしまうので、画像処理の計算モデルを作って、何百枚もの画像を立体的になるように再構成すると立体的に見えるようになるのだそうです。

何でも花びらの上に止り優雅に羽根を動かすチョウの様子が、まるで本物が飛んでいるかのような錯覚を起こすほどだそうです。そんなリアルな立体像が100年も前の原理をつかって、コンピュータの進歩でやっと日の目を見る日が近づいていると言うことであり、立体テレビなるものが各家庭で見られる日が来るのもそんなに遠くないのかもしれません。そうなれば空想物語の世界のでの話が現実になるのですから、科学の進歩はすごいですね。

それと日本のこうした技術と言うものも世界の最先端を行っているということですから、まだまだ日本の技術は大いなる力を秘めているし、これからも世界の先頭を走っていけるだけの力があるということの証明でもあります。

2009年11月10日 (火)

しし座流星群、今年は活発かも?

今月18日未明に、過去の彗星が撒き散らした塵の集団に地球が接近するそうです。そして塵に地球が接近することで光り輝き流星となって見えると言うわけです。予想では1時間当たり200個の流星が見えるようです。流星群は彗星が数年から数百年ごとに接近するとき、大量の塵を宇宙空間に撒き散らしていきます。そして何度も同じ軌道上を回って撒き散らしているうちに塵の軌跡が出来るのだそうです。

何でも最近、ダストトレイルという理論が注目されているそうですが、それは1999年、2001年、2002年の大規模なしし座流星群を予想し、かなりの精度でそれを的中したとして注目を集めたものだそうです。その理論とは、塵の放出時期や速度に応じて複雑に変化するダスト・クレイルの分布を計算すれば、毎年の流星群の規模を予測できると言う理論です。

難しくて分かりませんが、しし座流星群は約33年ごとに地球に近づくテンペル・タットル彗星が原因と分かっていたのですが、詳しい出現時刻や規模の推定が困難だったのです。そこで過去の文献や彗星の観測結果を元に塵の分布をコンピューターで計算したところ、分単位で流星群の出現を予想することに成功したのだそうです。

こうしたことを元にさらに塵の量や粒子サイズをより正確にすることで、計算モデルの精度を上げ予測したところ、今年は1466年と1533年に放出された2種類のダスト・トレイルがほぼ同時に接近するため、流星数のピークが短い時間に続けて発生することが分かったと言うわけです。

と言う事で、日本でのピーク時間は18日午前6時台と早朝になるそうです。とは言うことで、しだいに流れ星が増え始める夜明け前に、20~50個程度見える可能性もあるそうです。しかし流星の予測には不確実性も付きまとうようで、この予想とは異なる仮定や計算手法で、今年のしし座流星群の出現を予想したものでは30分ほど早まっていたそうです。

結局、観測を計画する人はなるべく夜明けの遅い西日本で、午後3時ごろから気長に待つのが良いようです。

2009年10月27日 (火)

月にも巨大地下空間があった!

月の表面に、地下深くに通じる穴が開いていることが分かったそうです。その穴は直径60~70メートルの縦穴が開いているというもので、これは今回の月周回衛星かぐやの調査データーから発見したものだそうです。さらに穴の底に横長の空洞があることも分かりました。こうした発見は初めてのことであり、実際にこれが確認できれば将来の有人月探査基地の有力な候補になると言っています。

その場所は「嵐の大洋」と呼ばれる平らなところで、地形カメラや近赤外線カメラの画像を分析することで、分かったのです。しかしすごいですよね。月の遥か上空から写した写真を見ただけでそこに空洞があるということが分かるのですから。しかもその空洞がどのくらいの空洞なのかも発表しています。太陽光が穴の壁に作る影の形状などから縦穴は深さ60メートルで真っ直ぐ伸び、深さ80~90メートルのところに平らな底面が広がっていると推測しています。そしてその空洞は長さが数十キロメートルもの巨大な空間だとしています。

なぜこうした推測が出来たのかと言うと、地球上でも火山の溶岩が流れた後に溶岩トンネルと言うものが出来るのですが、それがヒントになっているのだと思います。例えば富士山の裾野にはそのような空洞ができたのもがあったと思うし、あるいは石灰岩の地形のところでも雨で侵食したところの石灰が溶け地下水脈や、それが枯れて空洞が出来ますが、その地上部分が陥没するとこうした空洞が出来ます。だから月の場合には溶岩流が流れた痕跡があるはずだと考えたのです。

ちょうど嵐の大洋にも溶岩が流れた痕跡があり、縦穴は地下に空間がなければできないことから、今回の縦穴は溶岩トンネルの天井の一部が崩壊して出来たとしています。この地下空洞は高さが20~30メートル、幅は最大で400メートルとしています。「空洞内部は、月面のような激しい温度変化がなく、宇宙放射線や隕石の飛来も防ぐことができ、月探査基地に最適だ」と言っています。

月探査計画もだんだん面白くなってきましたね。これから続々と月へ向けた計画があるので、これからもびっくりするような成果が飛び出てくるかもしれません。

2009年10月19日 (月)

トンボ風車でCO2の削減!

夏と言って思い出すものの一つにトンボを挙げる人もいるかと思います。小さいころにはタモを持ってトンボを追いかけ、取りに出かけませんでしたか?その中でも人気のトンボと言えばオニヤンマがいましたが、体長が9~11cmもある大型のトンボです。目は鮮やかな緑色で黄色の縞模様のある美しいトンボでしたが、あまりいなかったように記憶しています。トンボがたくさんいると言うことは自然が豊かなところと言えます。トンボの中でもよく見たのは赤とんぼでしょう。今でもよく見かけるトンボでもあります。

トンボは昆虫の中でも、飛行能力が大変優れていて、空中で静止したり、後ろ向きに飛んだり出来ます。こうしたことが出来るのも4枚の羽根をバラバラに動かすことが出来るからで、大変早いスピードで動かしているのです。また羽根の構造にもその秘密が隠されています。というのも他の昆虫とは違って、胸の筋肉で直接羽を動かすようになっており、1秒間に20回から30回ほど羽ばたき、速いものでは60kmから80kmもの速さで飛ぶトンボもいるそうですが、一般的には、時速20~25kmくらいだそうです。それでも空中で静止したり、バックしたりできるのは、前後の羽根を別々に動かして、自由自在に飛ぶからです。

さらに安定した飛行が出来るのは、前羽根の動きを後羽根が追うような形で羽ばたくことで常に浮力を得ることができるようになっているのだそうです。またトンボの後足には羽根のスイッチのような役割もあって、後足が棒などにかかると感覚毛から信号が胸の筋肉に伝わり羽根が止まり、後ろ足が離れれば羽根が動くというように大変上手くできているのです。ちなみに棒などに留まって周りに危険がないとわかると羽をぐっと下げるので、羽根を下げていたら安心して休んでいると言う証拠でもあります。

またトンボの目は一つの目ではなく、小さな目がたくさん集まってできているので複眼と言うのですが、他の昆虫と比べても大きな眼をしていて、だいたい2万個前後の目によって構成されていると言います。そんなわけで2万個も目が集まっているので目が大きくても当然なのですが、トンボは昆虫の中でも早く飛べ、秒速で言うと6~7mと速いのです。このように速く動きながら動くものを捕らえるのですから、より性能のよい目を持っているというわけです。視界は広く後ろも見えているようだと言います。だからトンボを捕まえようと後ろからそっと近づいても、逃げられるのはこう言うことだったのです。

と言うことで大きな目で早く飛べるトンボですが、ミツバチが秒速2.5m、バッタが秒速3.5mですので、トンボの速さは他の昆虫に比べれば格段に速いのです。そのうえヘリコプターのように、その場で止まったり、バックしたり、急に進路を変えたりとできるのですから、トンボの持っている性能の良さには驚かれることと思います。

これに目をつけた人がいて、トンボの羽に注目したのです。トンボの羽はよく見るとでこぼこしていて、さらにうねったり、ねじれたりしています。そんなわけでトンボの羽を真似た飛行機を作って飛ばしたところ、これが結構速かったのです。飛行機の原理は羽根の下が空気の流れが速く、上のほうが遅く流れるのですが、この気圧の差を利用して浮力がうえに働き上昇するのです。ところがトンボの羽は、デコボコしていてなおかつうねっています。そのデコボコに小さな渦ができてそれが車輪のように回りながら後に空気を逃しているのですが、それがトンボの速い理由であり、これこそが航空工学の最先端技術なのだそうです。

この原理を利用して飛行機を作りたいのではなく、実は風車を作りたいと研究している人がいるのです。小型で低コストの羽根ができると言うのです。しかも風速1kmでも風車が動くのです。今までの風車は風速が5メートル以上なければ羽根が回らなかったのですが、これなら風の弱いところでも風車が建設できるわけで、建設場所の制約を受けにくくなります。反対に風速が30mになるとその風車は速すぎて壊れてしまうそうです。実際の風車はそうならないように回転が遅くなったり、止まったりするようになっていますが、トンボ風車はそれでも壊れずに回るそうです。

風車を作るとコストがかなりかかりますが、例えば100万円かかっていたものが1万円で出来ればそれをたくさん作ったほうが安くなると言います。と言うようにトンボ風車を使ってCO2を削減しようとしているのです。今回のCO2を25%削減するというのは今までの発想のままでは出来ない数字だと言います。それをトンボ風車の発想でCO2を削減しようと研究しているのです。

2009年9月21日 (月)

温度差発電(究極のエネルギー)

温度差発電と言う新しいエネルギーを聞いた事がありますか?この記事が出たのはもう1年も前の事のようですが、慶應義塾大学で“温度差で電気を起こす発電装置”が開発されたというニュースが報じられました。それは「手のひらに軽く乗る数百gの小さな装置に、凍った保冷剤を乗せるとプロペラがクルクル回り始め、手のひらで温めると今度は逆回する」と言うものです。

今までの温度差発電というのは人工衛星をはじめとする高温で使用する事を前提で開発されていたので、低音度での温度差発電と言うことには見向きもされていなかったそうです。そこに目を付けたのが?武藤教授で、ヒートパイプと組み合わせることで効率よく温度差を利用して発電する事を思いついたのです。

このヒートパイプは人工衛星などで使われているものを応用したので、金属管の中に中空の筒を内装し、常温程度で液化または気化する熱媒を入れたものです。これを使って10℃以上の温度差があれば電気を起こせる発電装置開発しました。しかしこれまではペルチェ素子への熱伝導がうまくいかず発電に結びつかなかったのですが、中が真空で熱伝導性が高いヒートパイプをペルチェ素子につなげることで問題を解決したのです。

この発電装置は小型冷蔵庫などに使う半導体素子を利用し、二酸化炭素を全く出さずに発電できるというもので、ワインクーラーなどにも使われているペルチェ素子と言う半導体を利用しています。それとヒートパイプを使って、ペルチェ素子の片面で室温を感知し、反対側の面に保湿剤や保冷剤などを置いて温度差をつくり発電するのです。

いままでは、熱いと言っても熱量が少なく、温度が低いなどの理由で利用されておらず、規模を大きくする事でヒートポンプや熱交換器を使って熱を集めてからタービンを回すなど一度機械的に変換していました。今回の温度差発電は機械的な変換はせずに直接電気に変えているのが違うのです。

ペルチェ素子は直流の電圧を加えると発熱したり吸熱する性質があるのですが、逆に温度差を与えると発電する性質があります。武藤教授は人がトライしていない、この逆の方法を使って装置を作ったのです。それがペルチェ素子の両面に温度差のあるものを触れさせることで発電すると言う方法だったのです。これによって安定した熱供給を可能にしたのです。

今回、熱海市長から依頼があり、温泉の熱で発電できないかと言うものです。熱源が温泉なので、外気との差を利用すれば上手くいくと思われましたが、予想通り見事LEDに明かりをつける事に成功しました。こうして初の実証実験は終了したのです。今後は、このやり方で熱海中の明かりをこれに置き換えたいと言っておりました。新しいクリーンエネルギーとして実用化(2015年目標)を目指すのだそうです。

2009年9月 6日 (日)

厄介者の水草がエネルギーに

琵琶湖は滋賀県の約6分の1を占める日本一の湖で、淡水湖の中では世界で129番目の大きさだそうです。また古琵琶湖は今から約400万年前に誕生していて、約40万年前から現在のような深く大きな琵琶湖に変わってきました。また湖が出来た古さでは、バイカル湖やカスピ海に次いで世界でも3番目とされています。大きさはというと、もちろん日本では一番大きいのですが、世界的に見れば決して大きな湖ではありません。

ちなみに世界で一番大きな湖はカスピ海ですが、その大きさは日本列島がすっぽり入るほどの大きさです。深さはと言うと琵琶湖の最深部は103.6mで、8番目の湖となっています。日本の一番深い湖は田沢湖で423.4mです。実は琵琶湖の北湖は、水深50m以上もある水域が広く存在し、平均水深が41mあるのに対して、南湖は10mより深いところがなく、平均水深は4mに過ぎません。それでは世界で一番深い湖はと言うと、バイカル湖ですよね。最大水深 1741m で、透明度も世界一です。 ということで、琵琶湖の誕生は古く、そこに棲む生き物たちは進化を遂げたり、あるいはほぼ古琵琶湖時代の姿のまま現在まで生きているものもいるそうです。

琵琶湖の説明が長くなってしまいましたが、こんな琵琶湖にある悩みがあります。1994年の渇水を機に、水草が繁茂するようになり、年間2000トンも取れるそうです。ところが水草は浜辺に打ち上げられると異臭を放つほか、スクリューなどに絡み、船舶の航行を妨げるというわけです。そのため毎月清掃活動をしていて、費用も1億円もかかるそうで大変だと言います。平成19年の調査によると水草の量は湖大橋以南)だけで約10万㌧にのぼっている。この処理をめぐってどうしたら良いか困っているわけです。どうもこう言う現象は琵琶湖だけでなく、宍道湖や、海外のビクトリア湖とかアマゾンでもこのような問題が発生しているようです。

さらに水草が繁茂する夏場に、湖底の一部が低酸素状態に陥ることも、調査で分かりました。それは生態系に支障があるとされる数値より低い酸素濃度を示した場所が多数確認され、湖底の貝類などへの影響が懸念されるというものです。そして南部や草津市沖を中心にした36地点で、海の内湾で健全な漁場の目安とされる酸素濃度より低い値だったのです。いままで南湖の水深は平均約4メートルと浅く、風で光が当たる表面の層と湖底の冷たい層が混ざりやすく、これまで低酸素状態にはなりにくかったと言います。

南湖では昭和10から30年代も 一定量の水草が繁茂していた のですが、漁業や環境面で支障はなかったそうです。現在4000ヘクタール強ある群落面積を当時と同程度まで縮小させることを目標として清掃することにしたそうです。 除去方法として、「マングワ」と呼ばれる貝びき漁具を使って湖底から 根こそぎ除去するのだそうです。そのほかには、草食性のワタカの放流など生物防除や、 セタシジミの種苗放流による貝びき漁業の復活など恒常的な取り組みも考えて いるそうです。とは言っても生物防除は今までも目的を達成しても、その後に、生態系を壊していることを考えるとやめてほしい方法ですが。

ところが、長浜市の東北部工業技術センターは琵琶湖の厄介者の水草から、バイオ燃料を生成することに成功したのです。湖北で異常繁殖しているオオカナダモやコカナダモに着目し、水草に含まれるセルロースを、セルラーゼという酵素で分解、発酵させバイオエタノールに変換したのです。オオカナダモの実験では乾燥した水草30gから4gのエタノールを生成したそうです。とは言ってもまだ実用化にはだいぶ時間はかかるようです。しかし2~3年後にはおそれを実用化したいということですので、そうなれば厄介者も立派なエネルギーになるわけで、期待のもてる技術です。

2009年9月 4日 (金)

知ったつもりでもまだ!

人間人の性格というのは、分かっているようで分かっていないことが多いと思います。会社でもあの人はこう人だと話を聞いていても、実際に合ってみると聞いていた人物像とは違いたなんていうこともあります。それは友だちでも同じで、長年付き合っている友だちでも、意外と神経質だとか面白いやつだったとかあると思います。ましてや夫婦でも、それぞれの性格をよく分かっているつもりでも、分からないことは結構あります。ということで意外と身近でよく知っていると思ったことでも、知らない事というのは意外とあるものなのです。

例えば、高温で強く引っ張ると、徐々に伸び始め、細長くなってちぎれ、表面は滑らかで先端は円すい形になります。しかし新たに分かった性質は、それほど大きな力をかけないうちに急に伸び始め、伸びが止まった思ったら、再び急激に伸びるもので、断面は長方形になり表面には多数のしわができるものは何でしょう?これでは全く想像もつきませんが、金属はプラチナのように白い輝きを放っていて、大気中に1年以上放置しても錆びないし、酸にきわめて溶けにくく、低温でもしなやかで加工もしやすい。と言ったらどうでしょう?これでもまだ難しいですね。ヒントは錆びないです。さらに純度99.995%では錆びるが、純度99.999%では錆びないもので、今までは生まれたときは真っ赤で冷めると赤っぽい?それとも黒っぽいかな?そして錆びないようにステンレスなんていうものもあります。

それは高純度鉄というものです。不純物を極限まで取り除いた末に見えてきた新たな鉄の素顔です。もう鉄の性質は知り尽くしていて新たな発見はないと思っていたら、今までの鉄の性質とは全く違う顔が見えてきたのです。まさか鉄にこんな性質があったなんて、今まで誰も考えられなかったことです。つまり今までの知識では考えられない性質あったのです。今まで最も身近な金属材料で、年間約1億トンも生産される鉄が「常識を覆す理想的な金属」に変わったのです。

「鉄―137億年の宇宙誌」と題する展示会に出品されている高純度鉄を見る人は、みんな一様の驚きの声を上げるそうです。鉄なのに銀色に輝いているからです。錆びないということは不純物としての酸素の入り込む余地がほとんどないため錆びないのです。結晶構造が規則正しくなっているため酸素が入り込む隙間がないのではと言われています。と言うのもまだはっきりしていないのです。こう言う研究は米国やドイツ、フランスでも研究しているのですが、まだ作れないそうです。

これを開発した教授は金属の本当の特性とはなにかを洗いなおす研究が必要になると言っています。わかったつもりでもまだまだ知らない性質があるということで人間も同じですね。

2009年9月 1日 (火)

宇宙では子供が出来にくい?

宇宙開発の目的というと、当初は軍事開発いうのが目的でしたが、今ではそれ以外に、科学目的での宇宙研究や、人工衛星を使った産業への活用といった、実利的な用途が増えてきました。こうしたなか宇宙や軍事用に開発された技術を民生に転用することをスピンアウトと言って、特定の分野で開発された技術を他分野で応用することを言います。

そういったものはたくさんありますが、よく知られているものには燃料電池もその一つだそうです。この技術はスペースシャトルでも使われ、水素と酸素を反応させて飲料水を作るのに使われていたりしていますが、それが次世代の電気自動車の電源になろうとしているわけです。このように宇宙開発で養われた技術はたくさんのものが民生用に転換され、人類の発展のために役立っているのです。

もちろん日本の宇宙技術からスピンアウトした技術もたくさんあります。それはロケットや人工衛星の強度を増すために金属板の表面に凹凸をつけて軽くする技術です。これはチューハイ用のダイヤカット柄の缶として使われているそうです。一例ですが、このように日本の技術も民生技術への転換がなされ、人々の役に立っているのです。さらに今後は日本のきぼう棟の完成により、様々な研究成果が今後期待されます。

またこれは宇宙空間での研究の成果ということではありませんが、こんな研究結果が発表されました。重力がゼロに近い宇宙空間では、マウスの受精卵の成長が遅れ、出生率が半分に低下するということを発表しました。ということは今後人間が宇宙空間で生活するようになっても子どもを作ることが難しいかもしれないということです。誰です、もう子供が出来ないと心配をしている人は。

この実験によると、体外受精から24時間から96時間連続で装置内培養したところ、24時間培養では、移植した卵が出産する確率は35%(通常は63%)であったと言います。つまり重力は細胞の内部ではなく、細胞そのものに影響を及ぼしているということが分かったそうです。しかし、環境変化に敏感な哺乳類の繁殖に関する実験を、宇宙空間でするのは難しいようです。ましてや受精卵を取り扱うのは不可能だといいます。

となると、火星への移住計画というものが将来考えられたとしても、そこで子孫を増やすことが厳しいかもしれないということで、移住計画というものが難しくなり、人類は地球以外には住めないということにも繋がります。とは言ってもそのころになれば技術も進み普通に出産ができるようになるとは思いますが。これは今の段階での話ですから。でもSF小説に出てくるような話がなくなったら、夢がなくなくなりますよね。

より以前の記事一覧

2009年12月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
フォト

最近のトラックバック

無料ブログはココログ