スーパー農業高校生
京都府の桂高校と言う学校があって普通科と農業専門学科があり、生徒数1000人ほどの学校です。ここには大学にあるようなゼミの教室がある珍しい高校で、草花クラブは農業関係者の間では知らない人はいないほどの超有名なところなのです。それを指導しているのが片山先生で、15名ほどの生徒さんがいるそうですが、この高校生の人たちがスパー高校生と言われる園芸のプロも驚く高校生なのです。
その仕事の中で有名なものと言えば、ミニアジサイで高さは15センチしかない可愛らしいアジサイとか、プリムラと言う花は4000鉢あるのですが、それぞれが全て違う花とか形になるよう改善したもので、世界で一つしかない花のふれ込みで有名な花なのだそうです。こうしたプロの人が研究しているようなことを、高校生が実現しているのです。
それにこれらを一般に販売すれば、あっという間に売り切れになるほど人気があるのです。こうして売り上げた資金は自分達で管理し、研究費に当てるのだそうです。ここまでしている高校と言うのは他にはないでしょう。聞いたことがありません。高校生と侮ってはいけません。そこらへんの生産者にもないような温室設備を持ち、栽培だけでなく販売・新種開発・種苗契約まで行ってしまうというのですから、プロがびっくりしても当然と言えば当然なことなのです。
そのようなスーパー高校生を育てている農業科には「植物クリエイト科」と「園芸ビジネス科」という、その道のプロを育てるコースがあります。専門学科の生徒さんは、全員農業系のクラブに属し、数々の農業クラブ大会で優勝している常連校として有名な学校です。先ほども書いたアジサイを得意としていて、交配による新品種をたくさん生み出しています。こうした実績が買われて今回、奈良県から若草山の草を蘇らせてほしいと言う依頼がやってきました。
そこは年間15000人が訪れる観光地ですが、多くの人が訪れることで芝が枯れてしまい地肌が見えてしまっているのです。この芝の復元には大きな意味があって、復元出来れば世界遺産を守ることになると言うことです。それは春日山原始林(春日山原始林とは、春日大社の山として神聖視され、樹木伐採が長らく(千年以上に渡り)禁じられてきたため、森林が極相に達した原生林が広がっている地域である。)であり、1400本もの木々があるのですが、ここにも危機が迫っているのだそうです。それは増えすぎたシカが木を食べているからです。そのため鹿の好きな芝を復活させればそれが防げると考えたからです。
ということで若草山に生えている芝はノシバと言って日本固有種の芝なのだそうです。そしてこれを復元するには種を集めるしかないのですが、その種が小さくて硬い殻に包まれていることから、どうやって発芽させれば良いのかと言うことが問題となったのです。そのまま撒いても発芽しないので、種の一部を切ったり、酸に漬けたり、すり鉢で擦ってみたものの良い手がありませんでした。10日ほど経ったとき先生が鹿の糞を持ってきたのです。糞一つに種が4つほど入っていたのです。それを調べるとシカの胃液で殻が溶かされていたのです。これで芝は発芽していたのだと分かり、そうそう水酸カルシウムに20分ほどつけたところ、殻が見事溶けてなくなったのです。さっそく水をやると2週間後には発芽したのです。100個のうち67粒が発芽していたので67%の発芽でした。
芝の復元にはもうひとつ問題がありました。それは植えても観光客の人が来て踏まれると枯れてしまうのです。そこで土に瓦材を使いその上にノシバを載せたのです。そうしたところ踏まれても土が固まらないため芝が成長できたのです。これで1年経てば春日山の頂上もノシバで覆われると確信したのです。
まさにスーパー高校生ですね。園芸のプロがするようなことを普通にこなし、なおかつそれ以上のことまでしてしまうなんて、高校生とは思えないです。こう言う高校があるのですね。


