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2016年10月20日 (木)

ありがとうございました。

長い間ありがとうございました。

突然ですが、今日でもって終わりたいと思います。
ありがとうございました。

2016年10月18日 (火)

インド女性はなぜスマホを持てないのか!

エアコン、洗濯機、ケーブルテレビ――退職した調理師のバルビルさんは、そうした製品をすべて購入し利用している。しかし自宅で受け入れようとしない先端機器が一つある。スマートフォンです。

 

 バルビルさんには、スマホを買うだけの金銭的な余裕はあります。インドのスマホ価格は最近では50ドル(約5000円)を下回っています。しかし彼が恐れているのは、スマホと共にもたらされる自由が、自分の娘たちを堕落に導くのではないかということです。

 

 バルビルさんは「娘はおしゃべりを始め、次には恋愛結婚に陥るか、あるいは少年と駆け落ちするだろう」と述べました。バルビルさんは娘たちが携帯電話(ないしスマホ)を持つのを禁じています。彼自身はというと、インターネットにつながっていない携帯電話を持っています。通話のみが目的です。

 

 インドの父親たちのこうした姿勢は、何千万人ものインドの女性にとって新たな形態の「デジタル・パルダ」(パルダは南アジアを中心とした地域の女性たちのまとうベール。転じて、女性を社会から隔離する風習や制度をいう)を生み出す一因になっています。女性は、技術的な発展が男たちにもたらしているのと同じ恩恵を受けるのを父親や夫から禁じられているのです。

 

 国際的な携帯電話業界団体GSMAによると、インドでは携帯を持っているのは大半が男性で、そうした男性は女性よりも11400万人上回っています。この人数は、世界中の男女差である約2億人の実に半分強を占めているのです。

 

 先端技術を熱心に売り込む人たちはしばしば、携帯電話とインターネットへのアクセスについて、「偉大な地ならし機」(社会的な差別を撤廃するもの)だと称賛します。平等を促進し、社会的な不平等を緩和するツールだというのです。

 

 しかし、インドのような国では、新しい技術は、すでに深く根ざしているジェンダー(性)格差をかえって悪化させています。この深い溝は、ますます重要になっているコミュニケーション(通信)と学習への道から女性たちを締め出しているのです。この結果、彼女たちは仕事を見つけたり、技術を磨いたり、政治的な権利を主張したりするのが一層困難になっています。

 

 非営利団体の「デジタル・エンパワーメント財団」は、先端技術面で排除された人々がそうした技術にアクセスできるように支援している団体ですが、同財団の創設者オサマ・マンザル氏は「携帯電話、とりわけスマホは、ジェンダーの平等の実現にあたって最大の挑戦になるだろう」と述べ、「女性に対してスマホを否定することは、女性と経済全体にとって大きな機会の喪失だ」と語っています。

 

 インドの農村地域では、共同社会の規範を事実上支配している村議会が未婚の女性の携帯電話所有を禁止する条例を出した村があちこちにあります。急速に近代化する都市でさえ、男性たちは家族の女性たちが携帯電話を持つのを禁止しているほどです。

 

 GSMAによると、インドで携帯電話を持っている人は、女性の場合は全体の28%で、男性の43%を大きく下回っており、世界最大級のジェンダー格差になっています。ちなみに中国ではこの差はわずか1%です。

 

 またインド・インターネット・モバイル協会(IAMAI)の推定によれば、インドのインターネット利用者のうち、女性はわずか約30%です。2014年の政府調査では、調査対象の女性のうち、スマホかコンピューター上でインターネット検索の仕方を知っているか、あるいは電子メールの送信方法を知っていると答えたのはわずか約9%でした。これに対し、男性の場合は16%強でした。

 

少女たちには危険?

 

 冒頭で紹介したバルビルさんは、13歳の娘が彼にお茶をだした時、「娘がスマホを欲しがっているが、私はダメだと言っている」と述べました。彼らはデリーの穴だらけの道路と線路の間にある、朽ちかけた建物の中の2部屋を借りて住んでいます。

 

 バルビルさんは、携帯があれば娘たちが勉強する際に役立ち、外出しているときにも安心だということを承知しています。もし彼に息子がいたら携帯を買い与えていたでしょう。しかし、娘たちにとっては危険が大き過ぎる、と彼は考えているのです。 バルビルさんは「少女がスマホで音楽を聞きながら道を歩いていたら、人はなんと思うだろうか。きちんとした子でないと言うだろう」と語っています。

 

 エコノミストたちは、インドの労働力として女性たちが増えれば、この国が必要としている経済発展に拍車がかかるだろうと述べています。国際労働機関(ILO)によると、2014年のインドの労働力に占める女性の比率はわずか27%で、04年の36%を下回っているのです。

 

 通信・先端技術企業は、ネットから遮断されている女性たちが膨大な売り上げの潜在的なプール(源)になっていると述べています。GSMAは、女性の携帯所有者数が男性と同じになれば、世界全体の電話会社にとって年間300億ドル以上の売上高になると推測しています。そのうち35億ドルがインド国内の売上高になるだろうといいます。(ソースWSJ

2016年10月15日 (土)

米ノーベル賞受賞者6人は全員移民!

今年のノーベル経済学賞は米ハーバード大学のオリバー・ハート教授と米マサチューセッツ工科大学(MIT)のベント・ホルムストロム教授に授与されました。経済学者のデービッド・ヘンダーソン氏によると、最近の金融危機など金融に関する研究に両氏は大きく貢献しています。ただ米国の政治状況という観点から見ると、2人の受賞者はどちらも移民という点で特筆に値します。

 

 ハート氏は英国出身、ホルムストロム氏はフィンランド出身です。前世紀に大勢の人がそうしたように、両氏とも米国外で学位を取得した後、米国で博士号を取得しました。ハート氏はプリンストン大学を1974年に、ホルムストロム氏はスタンフォード大学を1978年にそれぞれ卒業しました。2人とも、多くの移民が貧富にかかわらず取る行動を取っていました。そう、結婚して米国にとどまったのです。両氏とも現在はマサチューセッツ州で暮らしています。

 

 米国では今年、6人がノーベル賞を受賞しました。その全員が移民です。化学賞を受賞したフレーザー・ストッダート氏は英国出身ですが現在は米ノースウエスタン大学で教えています。物理学賞は米ワシントン大学のデビット・サウレス名誉教授、米プリンストン大学のダンカン・ホールデン教授、米ブラウン大学のマイケル・コスタリッツ教授の3氏が受賞しましたが、いずれも英国出身です。こうした優秀な人材を輩出する英国の教育システムは評価したい。一方で米国は幸運にも基礎研究を重視する大学の素晴らしいネットワークに恵まれ、世界中の人材を魅了しています。

 

 こうした事実は、長年にわたってノーベル受賞者について調べている米シンクタンク「米政策国家基金」のスチュワート・アンダーソン氏に教えてもらいました。同氏によると、2000年以降に化学、生理・医学、物理の各分野でノーベル賞を受賞した米国人は78人で、そのうちの40%にあたる31人は移民です。受賞者の出身国は日本、カナダ、トルコ、オーストリア、中国、イスラエル、南アフリカ、ドイツと幅広いのです。

 

 政治的な発言をしたければ、こうしたノーベル賞受賞者は国境を越えて米国に殺到しているとさえ言ってもいいかもしれません。(ソースWSJ

2016年10月 2日 (日)

有色人種女性は「コンクリートの天井」に直面!

有色人種の女性で企業の役員に上り詰めた人の多くは、それまでの昇進の道のりを「コンクリートの天井」を打ち砕く作業だったと述べています。女性の昇進を妨げるガラスのように見えない障壁を「ガラスの天井」と言うが、それどころではなかったようです。

 

 女性の社会進出を支援する非営利団体「リーン・イン」とコンサルティング大手マッキンゼーが行った調査によると、有色人種女性は、企業の幹部や上級管理職の中に占める割合が最も小さいグループです。一番下の管理職で有色人種女性が占める比率は12%。これに対し、白人男性は45%だ。役員レベルになると、有色人種女性の比率はわずか3%と、白人男性の71%とは圧倒的な差があります。

 

 それは野心が足りないからではありません。黒人、ヒスパニックおよびアジア系の女性たちは上級レベルの役職に就きたがっており、調査によれば、その気持ちは白人女性より強いと言います。調査では有色人種女性の48%は最高幹部を目指していると答えており、白人女性の37%を上回っています。

 

人種を話題にすることの難しさ

 

 ただ、調査によると、自らの会社をあらゆる人々を受け入れる場所だと評価する人の比率は、有色人種の女性、とりわけ黒人女性の間で最も低くなっています。同時に、有色人種女性は、会社が「自分らしさを発揮させてくれない」ことへの不満を表明する人の比率が比較的高くなっています。さまざまな業界で働くマイノリティー女性の幹部は、会社環境への不満を口にしています。つまり、成功の前提が、自分と似たようなバックグラウンドを持つメンター(恩師ないし指導者)やスポンサー(支援者)を見つけられるかどうかである場合が多いという不満です。

 

 彼女たちは、白人男性の同僚たちと人種について議論することは難しいと述べています。そして、さまざまなバックグラウンドを持つ女性たちにとって、人脈を広げる方法を探すのは至難の業だと指摘しています。

 

 ジェイビル・サーキットや米自動車協会(AAA)などの組織で人事部門の責任者を長年務めているアナリサ・アダムズクォルティア氏(57)は、「『ガラスの天井』という言葉を聞くと、それは素晴らしいと思う。ガラスなら割って入ることができるからだ。それがコンクリート製となると、ドアが必要で、ドアの向こう側に人がいる必要もある」と話します。

 

 さまざまな業界にまたがるアフリカ系米国人のネットワークを構築した同氏は、次世代の女性たちに自らの真価を示せる機会を提供するための支援者やメンターがもっと必要だと述べています。「有色人種の女性を多く見かけない理由の1つには、昇進することへの恐怖があります。会社ではあちこちから『会社はあなたに投資したがっていない』とか、『あなたにはチャンスがない』というシグナルが出ているからだ」というのです。

 

 職場で男女平等について話すことは、より一般的になってきていますが、人種、機会、公平性について話すことは、良く言ってもまだ難しい段階です。会員制倉庫型店舗サムズ・クラブのロザリンド・ブルーワー最高経営責任者(CEO)は昨年12月、多様なチームを作る自身の取り組みについて説明しました。そして職場環境で唯一のマイノリティーかつ唯一の女性であることの難しさを口にしました。同氏はソーシャルメディア上で、白人男性に対する偏見があるとの批判を受けました。

 

多様性の実現に立ちはだかる壁

 

 企業の多様性を担当する立場の有色人種女性たちは、全レベルのマネジャーに対し、採用や昇進などにおける多様性の実現に責任を持ってもらうよう働きかけたいと話しています。しかし、それは切り出すのが厄介な話題になり得るのです。

 

 ウイルス対策ソフト大手シマンテックのセシリー・ジョセフ氏(52)は、副社長という立ち場にあるが、それに加えて「多様性の責任者」という役職を受け入れることに当初消極的だった。「『なぜ1人の黒人女性(自分自身を指す)が多様性の責任者にならなくてはならないのか』と考え続けた」といいます。そして「自分がやらなければ他に誰がやれるかということに気付いた」と語っています。

 

 ジョセフ氏や、その他の黒人女性の企業幹部たちは、同僚の白人男性と人種に関するフランクな会話を始めると、物事の核心をつかない、よりあいまいな返答につながることがしばしばだと話します。例えば「色は関係ない」とか、「最高の人材を採用することだけを考えている」といったものだ。かくして彼女たちは、慎重に話をもっていくように進めます。

 

 同氏は「相手が多様性への対応を強制されているように感じると、会話は行き詰まるか、もっと悪い状態になる。つまり相手が守りに入る」と述べています。同氏によると、相手がその問題に幾分共感できると、会話は簡単になるといいます。(ソースWSJ

2016年9月 5日 (月)

エリート層の失敗とポピュリストの反乱!

国を統治するエリート層へのポピュリスト(大衆迎合主義者)たちによる反乱の嵐が先進民主国家で吹き荒れています。これは昔から存在する政治の物語に付け加えられた最も新しい一章です。統治形態にかかわらず、あらゆる社会には支配階級が存在します。大事なことは、エリート層が私利私欲のために統治しているのか、それとも公益のために統治しているのかという点です。

 

 第2次世界大戦後の数十年間、西欧と米国の支配階級は一般市民の圧倒的多数の生活を向上させる経済・社会政策をなんとか推進してきました。反対に、市民はエリート層に敬意を表し、政府にも厚い信頼を寄せてきたのです。

 

 こうした支配階級は従来の貴族が占めていたわけではなく、富裕層もごく一部を占めるに過ぎなかったのです。しかし時代が下るに連れて、教育を受けた専門家が主導的な役割を担うようになってきました。その多くは比較的、社会的地位の低い階級の出身者でありましたが、彼らは優秀な学校に通い、学友たちと揺るぎない人脈を形成していきました。

 

 彼らの中にはエコノミストもいれば、公共政策や行政の専門家もいました。戦争への貢献が平時の特権に変わった科学者もいます。大勢いたのは弁護士でした。彼らは磨き上げられた分析能力を統治面に活かすことができました。1950年代の造語でいうところの「メリトクラシー(能力主義)」、つまり自分の能力を武器に這い上がってきた人たちです。

 

 特定の分野では大概、能力主義は問題になりません。スポーツでは勝者の卓越した能力が称賛されます。科学では同じ領域の仲間による検証で実績が認められます――専門分野に携わっている人の大半は、その分野で次にノーベル賞を受賞する可能性が高い個人名をいくつか挙げることができます。

 

 政治の分野、特に民主国家の政界の場合はもっと複雑です。民主的な平等とは、個人の能力を含むあらゆる種類のヒエラルキー(階層制)的な要求と衝突する中で実現するものです。第3代米大統領のトーマス・ジェファーソンは第2代大統領のジョン・アダムズに宛てた書簡の中で、選挙のことをこう表現しています。徳と才をもって生まれた「生来の高貴な人」を、権限を伴う社会的地位に引き上げるための最良手段である、と。彼の念頭にあったのは、まさに自分のように、偏見のない教育を受け、巧妙な統治術を学んだ人間だったのです。

 

 しかしこうした見解が1820年代を生き抜くことはありませんでした。後に第7代大統領となるアンドリュー・ジャクソンは一般大衆によるエリート層への反抗を導きました。ジャクソンはエリート層の中の「不正取引」が1824年の大統領選で彼の足を引っ張ったと主張し、1828年の選挙では圧倒的な勝利を勝ち取りました。ジャクソンはこの勝利を富裕層の利害に対する凡人――農民、職人、屈強な開拓者たち――の勝利だと表現しました。それ以降、私利私欲に走るエリート層に反発する高徳な人々のこうした思いが、米国の政治には脈々と受け継がれているのです。

 

 これは米国に限ったことではありません。民主国家ではメリトクラシーは常に守勢に立たされることになります。彼らの正当性は常にその手腕に左右されます――物理的な安定と広く共有される繁栄を提供できる能力や、外交や武力による衝突を成功裏に行なう能力のことです。そうした能力を証明することができなければ、彼らへの信頼は失墜します。

 

 西側諸国全域でまさに起こっているのがこれです。戦争の失敗、不安定な国内情勢、不平等な成長などが国を統治するエリート層の威光を曇らせているのです。英国が欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット)を決めたことは衝撃だったものの、これは同じ路線で発生している一連の驚きの最新事例に過ぎません。

 

 その中の一つがポーランドで行われた昨年の選挙でした。ポピュリストでありナショナリストでもある保守系の最大野党「法と正義」が中道右派の与党「市民プラットフォーム」から政権を奪還したのです。この10年間、ポーランド経済はどのEU加盟諸国の2倍の速度で成長してきました。しかし、フィナンシャル・タイムズの特派員ヘンリー・フォイ記者が米誌アメリカン・インタレストに書いているように、その恩恵は大都市に集中しており、他の地域は停滞しています。フォイ記者は共産主義後の市場経済が「適切な補償なしに伝統的な暮らしを浸食した」と分析しています。

 

 同国の不平等な経済成長は文化面への反感を誘発することになりました。新たに就任したバシュチコフスキ外相は今年1月、ドイツ紙にこう語っています。「われわれはただ、国が抱えているいくつかの病気を治したいだけだ」。外相によると、ポーランド国民の大半は「伝統的・歴史的な意識や愛国心、信仰心、そして男女間の通常の家族生活」に基づいて動いています。だが、前政権の振る舞いは「マルクス主義者のやり方で、世界がまるでただ一つの方向に進化することが運命づけられているかのようでした。複数の文化と人種を混ぜ合わせる新たな方向へ、そしてサイクリストとベジタリアンの世界へ向けてです。しかも彼らは再生可能エネルギーしか利用せず、宗教のあらゆる兆候に牙をむく」と述べました。

 

 新たなメリトクラートは、今度は文化的・経済的反発にさらされることになります。知識経済では教育を受けた彼らが一歩先んじることになり、工業地帯や地方は取り残されます。しかし教育はまた、伝統的な価値観を疑い、文化的な多様性を歓迎する方向に彼らを傾かせます。高学歴の階級は、民族性や国のアイデンティティを重視する排他主義的な考えには動かされず、国際主義や普遍的規範に動かされます。彼らの多くは、国内にいる低学歴の人々やあまり豊かではない地方の人々よりも、外国のエリート層と自分たちを同一視する傾向にあります。

 

 似たような分断は西側諸国全域で歴然としています。勢力バランスの違いにより、政治的な趨勢は国によって異なるものの、苦悩を抱えているという点ではほとんど同じです。危険という意味でも同様です。とくに民主主義にとって危険な状況だといえるのです。(ソースWSJ

2016年8月30日 (火)

中国の人気ドラマが映す「中間層の不安」!

中国で人気急上昇中のテレビドラマ「小別離」は子供たちを外国に留学させている3家族の物語を描いています。そこで浮き彫りになっているのは、中間所得層の将来への不安です。

 

 魯引弓氏の小説を原作とするこのドラマは先週から放送が始まり、リオデジャネイロ五輪と時期が重なったにもかかわらず世間の注目を集めた。映画やドラマなどの文化情報サイト「douban.com」によると、このドラマの平均評価点は10点満点中8.2点です。

 

 このドラマには中間層に広がる不安感が反映されていると批評家たちは指摘しています。この層の人々は絶え間なく不安を感じており、子供たちが良い暮らしをするための唯一の方法は中国を離れ、よその国で夢を追い求めることだと考えています。ドラマが契機となり、試験偏重の教育システムや教育熱心な「タイガーマザー」、父親、教師を巡る議論が巻き起こっています。ドラマに描かれている家庭内の衝突は主に子供たちの試験の点数が原因です。

 

 ソーシャルメディアで拡散されたあるエピソードの中で、中学3年の娘が父親に向かってこう叫ぶシーンがある。「私に尊敬してもらいたい? あなたは私のことを試験を受ける機械のようにしか思っていない!」

 

 大学入試の高い競争率に対するストレスが、外国に子供たちを留学させるひとつの理由になっている。

 

 ドラマの中で母親がこの娘に言った言葉はこうです。「いま上位100番までの中に確実に入ることができなければ、良い高校には入れない。良い高校に入らなければ良い大学には入れない。良い大学に入らなければ、あなたの人生は終わる」と。

 

 中国では年に1度の入試を受けなければ大学に入れない。競争率がとても高いため、子供が集中して試験を受けられるよう親はあらゆる努力をします。昨年の夏には、四川省のある母親が娘の受験に影響が出るのを恐れ、父親の死を2週間近く知らせていなかったというニュースが大きく報じられたそうです。

 

 作家の黄佟佟氏はチャットアプリ「微信(ウィーチャット)」で公開しているアカウントへの投稿で、このドラマは中間層の「集団的な不安」を反映していると述べていました。

 

 黄氏は「自分がいま持っているものはすべて壊れやすいものだと感じることはないだろうか。今のような暮らしは運が良かっただけだと感じることはないだろうか。子供たちは良い暮らしができるという確信はあるだろうか。これらは私たち一人一人が向き合わなければならない問題だ」と書いています。

 

中信銀行などが富豪458人を対象に実施した調査によると、子供たちを外国の高校に通学させる計画を持っていると回答した人の割合は30%でした。中信銀行などが富豪458人を対象に実施した調査によると、子供たちを外国の高校に通学させる計画を持っていると回答した人の割合は30%でした。硬直化した教育システムに不満を感じ、腹立たしさを募らせている富裕層の中で、子供たちを外国に留学させる親が増えています。教育省によると、留学するために出国した中国人の数は昨年52万人に達したそうです。2014年から14%近く増えています。

 

 中信銀行などが中国人富豪458人を対象に実施した調査によると、子供たちを外国の高校に留学させる計画を持っていると回答した人の割合は30%でした。中学校から留学させるべきだと考えている親も14%いました。

 

 米国では、外国人の中高生約6万人と小学生約6000人のうち、ほぼ半数が中国人だ(201511月現在)です。

 

 ツイッターの中国版「微博(ウエイボー)」で、あるユーザーはこう書いた。「このドラマを見ると悲しくなる。私もかつては試験の点数を巡って両親と口論をした。勉強、勉強で愛も気遣いもなかった」と。(ソースWSJ

2016年8月16日 (火)

カミナリ上司、結果よければ英雄に!

職場でこのような場面に出くわしたことがあることでしょう。ある人は部下を怒鳴りつけ、至る所でしかり飛ばすものの、優れた上司としての評価を高めている。別の上司も同じことをするが、こちらは横暴だとのレッテルを貼られる。なぜでしょうか?

 

 多くの場合、それは結果と関係があります。米ジョージタウン大学マクドノー経営大学院のロバート・ビアス教授(経営学)によると、明確な動機を伝え、チーム内に信頼感を醸成し、成功実績に裏付けられた指導者であれば、押しが強くて非常に要求の多いスタイルであっても好意的に見られる傾向が強くなります。

 

 ビアス氏は、横暴なリーダーであるかどうかは見る側によって決まるといいます。人使いの荒いマネジメント手法に対する従業員の見方は、指示を出している人物、そうしたやり取りが行われる状況によって変わってくるのです。

 

 同氏の研究では、かなり高圧的な指導スタイルを採用し、総じて大成功を収めてきた「成果にうるさい」指導者の例として、アメリカンフットボールのコーチ、ビンス・ロンバルディ氏、体操競技で米国代表のコーチを務めたこともあるカーロイ・ベーラ氏、カリスマ主婦として知られ、メディアと商売を操るのにたけたマーサ・スチュワート氏の名前を挙げています。

 

 ビアス氏は共著で、「これらのリーダーは大声を自身の『ブランド』にしていますが、成績の良いチームと出来のいい部下を輩出することで称賛を浴びてきた」と書いています。「実際、彼らは人々を鼓舞して大きな手柄を勝ち取らせるため英雄視されることが多いのです。つまり、『動機付けのマスター』と見られているのだ」です。

 

 米アップルの共同創業者、故スティーブ・ジョブズ氏も今では粗暴な振る舞いの代名詞的存在になっています。周囲の人たちの間で、ジョブズ氏があくまで完璧を追求する人間であることは有名でした。

 

 ビアス氏はジョブズ氏のどこに注目したのか。ビアス氏は「私がMBA(の学生)に教えようとしていることは、彼(ジョブズ氏)を良い指導者そして悪い指導者に仕立てているのが何なのかを見極めさせることだ」と説明しています。「指導者とは、複数のシグナルを同時に送る複雑な人物です。ジョブズ氏に関しては、横暴だった証拠がいくらでもあります。ただ、士気を高める人物だったと見ることも可能です。彼は最高の製品を求めて限界に挑んでいたのだ」と話しました。

 

 ビアス氏は厳しい職場を擁護しているわけではありません。ただ、同氏の研究では、時に「大声を張り上げて(従業員の)才能を引き出す」指導者がもたらす恩恵を確かに認めています。

 

 適切な流れで注意深く適用されれば、強く発破をかけることが人々にやる気を起こさせる効果的な方法になり得ると、ビアス氏は指摘しています。なぜなら「あなたを落としめようとではなく、高めようとしているのだから」だと。(ソースWSJ

 

2016年6月18日 (土)

あなたのマイナス思考断ち切るには!

前回経験した嫌だったことを考え、次に前回自分を褒めたかったことを振り返ってみよう。どちらの方が簡単に思い出せるだろうか。たいていは、嫌だったことが次から次へ浮かんでくるものです。われわれは、否定的で非生産的なことをあれこれ考えてしまうものなのです。

 

 11つの考えは、脳の中のタンパク質などの物質や遺伝子発現と、神経連絡との間の複雑な活動パターンで構成されています。考えれば考えるほど、その回路は強くなります。神経科学者で「上昇スパイラル:神経科学を使って鬱病を反転させる」の著者であるアレックス・コーブ氏は、「十分発達した1つの考えは、シュプールのようなものだ。シュプールをたどって下れば下るほど、下るのが楽になる」と語っています。

 

 しかし意志と習慣で、違うシュプールを描くことが出来ます。心理学者はこれを、認知的再評価技法と呼んでいます。その結果、前向きな思考に当てられる神経回路網が強化されます。研究によれば、そうなると、心の健康が改善され生活満足度が高まり、心臓の機能も好転します。この技法は、認識行動治療の核心です。朗報は、それを家庭でも訓練できることです。

 

 認知的再評価は、否定的な考えを消してしまうわけではありません。そんなことはできません。また事実でない否定的な考えを事実でない肯定的な考えに変化させるものでもありません。目的は考えを前向きに再構成することで、したがって事実に基づくことになります。

 

 まず認識する

 

  まず変えるべき考えを知る必要があります。あれこれ考えるのは時間の無駄であると自覚する必要があります。考えていることを紙に書いて、どうしてそう考えるのか突き止めましょう。例えば、「上司が私のところに話しに来ると、彼が私の仕事ぶりを気に入っていないのでは心配になる。私は負け犬だ」という考えが嫌なことかもしれません。米心理療法士のポール・ホケメイヤー氏は、「考えていることを外に出すと、気持ちがすっきりする」と話します。

 

補強証拠を探す

 

 人々が思い悩み自分に言い聞かせている多くのことは事実ではありません。自分の考えに異義を唱える必要があります。否定的な考え、例えば「私は負け犬か」に疑問を投げ掛けましょう。負け犬である証拠は、それほど多くはないでしょう。次に、それとは逆のことを自問し、それを裏付ける証拠を探し、書いてみましょう。「うまくいったことは何か」、「昨年昇進したか」「自分はいい親か」などだ。そして、証拠を吟味しよう。いつもうまくいっているわけではありませんが、うまくいったことの方がいかなかったことよりはるかに多いかもしれません。サンフランシスコの臨床心理学者スティーブ・オーマ氏は、この段階の目標は自分を正確に見詰めることだと語っています。

 

とにかく練習あるのみ

 

 この新しい考え方は1晩ももちません。自分に対して何年も批判的だったのだから、無理はありません。批判的な考え方の神経経路は強固になっているのです。ただし、新しい考え方を比較的短期間で習慣にすることはできます。201411月に学術誌「行動研究と療法」に掲載された研究論文によると、認知行動療法の一環で認知的再評価を実践した人は、16週間で否定的な感情を大幅に減らすことができました。この研究は当時スタンフォード大学の研究員だったフィリップ・R・ゴールディン氏とジャザイエリ氏が行ったもので、75人の被験者が参加しました。

 

 これには練習が必要です。否定的な考えが浮かぶたびにそれを書き出し、それに反論するのです。反論に適切な文章をいくつか用意しておくのも良い。「わ たしは賢い」「わたしは良い親だ」などだ。目標は繰り返すことです。オーマ博士は「良いスタイルになりたいのなら、1回の運動ではダメだ。心にも同じことが言える」と話しています。

 

 われわれの友人に対する態度は、自分自身に対する態度より良い場合が多いものです。もし、あなたが自分に対して言うような不合理なことを友人が友人自身に言っているのを聞いたら、あなたはすかさずそれは違うと答えるでしょう。あらゆる点で自分にそっくりな友人がいることを想像しよう。あなたが自分に対して言うような破滅的な考えを彼が彼自身に言っているとしたら、あなたは彼にどう反論するだろうか。彼の考え方が間違っていることを示すためにどんな証拠を提示するだろう。自分が友人に答えることを想像して、それを心に刻み込んでおきましょう。

 

 否定的な考えを突き詰めてしましょう。自分が負け犬だと思うのなら、自分に国中で一番の負け犬だと言い聞かせましょう。もし、負け犬オリンピックがあれば、10個の金メ ダルが取れるだろうし、タイム誌はあなたの顔を表紙に載せるでしょう。ここまで来ると、「思わず笑ってしまうはずだ」とオーマ博士は指摘します。これだけで、気分が少し軽くなります。こういった誇張は、否定的な考えがいかにばかげているかを強調するのにも役立ちます。

 

路線を変更する

 

 高速道路を走行中に大きなトラックが乱暴に割り込んで来たら、すぐに車線を変更するでしょう。否定的な考えが浮かんだときも、これをする必要があります。頭をすぐに他のことに向けるのです。自転車に乗っているときのように手信号を使っても良いでしょう。考えると楽しいと思える適切な話題をいくつか持っておくと良いのです。仕事で解決しなければならない問題でも、休暇の計画でも、趣味の技能について考えをめぐらすのでも良いのです。1度に2つのことは考えられないのですから。(ソースWSJ

2016年4月 6日 (水)

サクラの故郷は日本か中国か、企業の広告が物議!

春が到来し、木々の花が開き始めています。そして、例年のことながら、植物の起源をめぐる歴史的な遺恨試合が今年も始まっています。

 

 日中関係は、第2次世界大戦の遺産から領有権をめぐる争いまで多岐にわたって緊張してきました。今ではそれに桜の花論争が加わっています。

 

 桜は長い間、日本の象徴のように扱われてきましたが、中国の熱狂的な桜ファンがこれに反論しています。今月、東京・渋谷のビルにあるスクリーンに中国の桜を宣伝する広告が登場したのです。中国内陸部の武漢市の企業がこの広告費用を出しました。

 

 この広告には「世界の桜の故郷である武漢に来て鑑賞を」とあり、武漢大学のサクラをPRしています。この画像が今月、ソーシャルメディアで話題になりました。

 

 この広告をめぐる報道を受けて、中国ではネットでの議論が活発になり、ここ数日はソーシャルメディアで関連投稿の閲覧数は約1100万に達しました。武漢大学の桜は有名で、同校は花見シーズンには訪問者数を制限する必要に迫られているほどです。

 

 広告主である国有ネット金融企業Hanjin Bankは今回の広告について、ウォール・ストリート・ジャーナルに対し、武漢のイメージとともに、企業イメージも高めるために出したと回答しました。同社は、「桜の花は武漢の観光にとって新たな呼び物だ」とし、「桜を最も愛する国民である日本人に桜を宣伝することで注目を集めることを期待している」と説明しました。

 

 桜の由来ははっきりせず、ヒマラヤ山脈を起源とすると考えている学者たちもいます。

 

 中国桜花産業協会の何宗儒会長は、桜の起源が中国だと強く確信している一人です。同協会はサクランボ産業に関連する企業からなっています。

 

 会長は、貧しかった中国はかつてはリンゴなど利益につながるような木を好んでいたと指摘。「しかし、今では富裕になり、われわれはチャイニーズドリームを追求している。桜の花は中国ルネサンスの一例となり得る」と語りました。同会長はまた、桜の木の栽培を促進する企業、Trendseeの会長も務めています。

 

 桜の起源をめぐる論争は別として、桜の花にまつわる歴史的な論争はさまざまあります。Trendseeの研究グループの副責任者は、中国での桜の花の一般的な認識は、戦時中の敵国である日本との負の関係に引き続き損なわれているとの見方を示しています。同社の研究グループは独自に深紅色の花を開発しようと決めたといいます。「チャイナレッド」と呼ぶ色で、中国で幸運の印とみなされる色です。

 

 同副責任者は「中国独自の品種を開発できれば、日本の桜の花は必要なくなる」とし、「これこそ日本に抵抗するとともに、愛国的な真の方法だ」と続けました。

 

 桜論争にかかわっているのは中国だけではありません。昨春は韓国メディアが特定の種類の桜の木は韓国が起源だと主張し、日本のネット上などで激しい反論が飛び交ったのです。(ソースWSJ

2016年3月29日 (火)

群れなす中国人留学生、米大学で不協和音!

数年前に米イリノイ州の大学都市シャンペーンに来たチューチャン・シャオさん(22)は、自分が中国から遠く離れた場所に居ることをときどき忘れそうになると話します。

 

 例えば最近のある月曜日。中国人の友人3人とシェアしているアパートで目を覚まし、歩いてイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校に行き、工学の教室で中国人学生と並んで座り、その後、中国人の友人1人とジムに行ってから、図書館で夜遅くまで勉強したという具合です。

 

 1日で口にした英語は二言だったとシャオさんはふり返っており、ファストフードのチポトレでブリトーを注文した時の、「ダブルチキン、ブラックビーンズ、レタスとホットソース」が一番長かったのです。

 

 より高い教育を求めて米国に入ってくる大量の中国人学生の波は一見、両者のプラスになっているように映っていますが、留学生、特に中国人留学生は米国の資格を得ようと必死です。一方、米国の大学は、地元の学生の23倍にもなる彼らの授業料が欲しいくらいです。

 

 現場は、数を増やしながら急速に流れ込む留学生への対応に腐心していることが、数十人の学生、教授、カウンセラーとのインタビューで確認されました。

 

 シャオさんのような学生は、米国の学生との間に隔たりがあると感じています。自ら選んでそうしているケースもあります。環境に溶け込んで授業についていくことに苦労している者も多くます。大学の教務担当者や教官は、米国の大学教育を受ける準備が整っていない留学生がかなりの割合でいると断言し、そのために講義の内容を修正しなくてはならないとこぼしています。

 

 シャオさんは最近コンピューター工学の授業で、広い講義室の後ろのほうに静かに座り、半分はスマートフォンで中国語のソーシャルメディアを見て、半分は講義を聴いて過ごしていて、これまで授業で質問をした記憶はありません。文化や言葉のギャップを埋めるためにエネルギーを使いたくないと話すシャオさん。「大学の雰囲気がとてもいい。それが私にとって最も重要なことなのだ」といいます。

 

 1年時にはフラタニティ(男子学生の社交団体)にも入ったのですが、飲み会その他で勉強の時間が減ることがすぐにわかりました。「自分は電気工学の専攻だ。かなり忙しい」と語っています。

 

 デーブ・ニコル教授は、英語が母国語でない学生が混乱しないよう、講義では口語的な表現を使うのを避けています。いざ留学生から発言があると、聞き返すことが多い。「質問がいつも明瞭とは限らない」からです。

 

 アーバナ・シャンペーン校の教務担当者たちは3年前から、早期のオリエンテーションのため夏に中国に出張するようになりました。昨年には、カルチャーギャップを少なくするため、入学時のオリエンテーションで留学生を分けるのをやめました。

 

 

 国際教育協会によると、中国人学生は昨年、米国の大学で学ぶ留学生975000人の3分の1弱を占め、留学生の増加数でも3分の1を占めました。

 

 大学側は一般に留学生の流入について、全ての学生がグローバル化経済の深化に備える機会だとほめそやしています。

 

 これについて、カリフォルニア大学アーバイン校のキャサリン・リュー教授(映画・メディア学)は「本来の趣旨は文化的交流を促すことだった」と述べ、「私たちは、学生たちの経験の質を十分に考えずに受け入れている」と話しています。

 

 ニューヨーク大学のレベッカ・カール教授(中国史)はもっと手厳しい。中国人学生が講義の「お荷物」になり、彼らのために講義を変えなくてはならないこともあると話します。多くの中国人学生は「分析的思考や論述に必要な基本的要件を満たすのがとても困難だ」といいます。

 

 オレゴン州立大学は10年前、州からの資金的支援減少に直面していたこともあり、留学生の受け入れを増やす必要があると判断しました。フルタイムの学部学生1人当たりの州交付金は過去5年で45%減少しています。同大で学ぶ留学生の数は、2008年の988人から昨年秋には3300人超に増えました。この収入で終身教授を300人増やし、入学者を約19000人から29000人に増やすことができました。

 

 シニアプロフェッサーのロジャー・グラハム・ジュニア氏は、会計学修士のコースでは現在、米国人学生より中国人学生が多いと話します。そのため、「当初の指導目標を貫くべきか、(中国人学生のニーズに合わせて)変更すべきか」迷っているといいます。サバー・ランダワ学長によると、オレゴン州立大学は多様性を高めるため、中国人学生の受け入れを「減速」し、アフリカ、欧州、中南米などの新たな地域を開拓することに決めました。(ソースWSJ

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