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2016年10月 3日 (月)

市場の静けさ、永遠には続かず!

油断大敵という言葉がある。だが今年は、多くの市場の投資家にとってこの言葉が当てはまらない相場展開となっています。むしろ、ほとんど動きがありませんでした。

 

 1-3月期は中国をめぐる懸念が高まり、原油価格が下落し、中央銀行に打つ手がなくなってきているとの見方が広がる中で市場が乱高下しました。このため常に気を張って取引に臨む価値がありました。しかし大局的に見ると、4-6月期と7-9月期ははるかに穏やかな市場となっていました。英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票など一時的に市場を右往左往させる出来事もありましたが、多くの市場が長期にわたりレンジ内で推移しました。

 

 例えば、欧州主要企業600社で構成するStoxx600指数は年初から28日までに6.4%安となりましたが、このほぼすべてが1-3月期の変動によるもので、過去6カ月はほとんど動きがありませんでした。同期間の133営業日のうち、指数は111日間で330から350のレンジにとどまりました。

 

 また、日経平均株価でも同じような状況が見られました。一方、米国のSP500種株価指数や新興国の株式市場は若干動きがありましたが、それでも今年の大部分は方向感なくさまよっている様子です。米国株は7月半ばからほぼ横ばいで、世界の株価を反映したMSCIワールド指数は年初来で3.8%の上昇にとどまっています。

 

 外国為替市場では、ドル指数が横ばいで推移しました。ユーロは3月以来、ドルに対して最大0.05ドルしか動いておらず、ブレント原油価格は過去2四半期の大半の期間、1バレル当たり45ドルから50ドルで足踏み状態を続けています。

 

 あらゆる市場の動きが鈍っているのはなぜか。世界経済成長の全体像はあまり変わっておらず、金融政策運営も現状維持が続いています。近年減速していた新興国の勢いが増すなど、予想される成長の構図には変化が見られますが、世界経済全体としては脆弱なままです。

 

 つまり、市場はわずかなショックにも影響を受けやすい状態となっています。中央銀行は市場に対して少しずつ安心感を与えることを余儀なくされてきました。ただ債券市場は停滞の例外で、利回りの低下とクレジット・スプレッドの縮小が進んでいます。だがこれも、中央銀行による潤沢な資金供給の継続、低成長、そして景気後退の再発をめぐる懸念など、同じ要因が背景にあると言えます。

 

 ヘリコプターマネーや財政出動、構造改革など、この状況を打破するための政策措置に関する議論は高まっていますが、今のところ実行にはほとんど至っていません。これが変わる可能性もありますが、本格的な措置は今年の米国や来年のドイツなどの選挙結果次第となります。

 

 いずれにしても、割安感のある資産は少なく、債券は途方もなく割高になっているため、成長やインフレ見通しの変化は市場を試すことになるでしょう。静けさは永遠には続かないのえす。(ソースWSJ

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