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2016年10月 9日 (日)

ツイッター創業者復帰から1年、それでも不振続く理由!

今年1月、米ツイッターの幹部が会議でサンフランシスコ本社に集まりました。幹部4人が突然辞任し、同社の株価が過去最安値を更新した数日後です。

 

 その会議について知る複数の従業員によると、参加者の1人がジャック・ドーシー最高経営責任者(CEO)を含む経営陣に買収のうわさについて尋ねたところ、アンソニー・ノト最高財務責任者(CFO)は他の会社に問題を解決してもらう必要はないと強い調子で答えたといいます。

 

 ドーシー氏のCEO復帰から1年たった今、ツイッターは身売りの可能性を探っています。事情に詳しい関係筋によると、今週にも買収案を募る見込みで、評価に向けてゴールドマン・サックス・グループと動いているといいます。買い手候補には米顧客情報管理(CRM)ソフトウエア大手セールスフォース・ドット・コムや米娯楽・メディア大手ウォルト・ディズニー、米グーグルの親会社アルファベットなどが挙がっています。

 

ドーシー氏の指導力に陰り

 

 ツイッターの方針転換は、自らが共同で創業した会社に対するドーシー氏の指導力に陰りが見え始めていることを物語っています。時価総額約170億ドル(約17600億円)のツイッターはメディアやIT(情報技術)企業にとって依然、魅力的な買収候補です。彼らの関心の的は月間ユーザー31300万人によって生み出される貴重なデータやマーケティングチャンスにあります。しかし、ドーシー氏のこれまでの取り組みはユーザー数や売上高の伸び悩みを覆せず、買収の格好の標的となっているのです。

 

 上級幹部の中にはドーシー氏への信頼を失いつつあると話す人たちもいます。彼らによると、サービスを利用しやすくしたり、攻撃的なツイートから保護する仕組みを改善したりするなどの手を打ったものの、誕生から10年たつこのサービスを新たに試そうとする人はなかなか増えず、既存ユーザーはツイッターがネット上の嫌がらせの温床になっていると不満をもらしています。4-6月期の月間ユーザー数はわずか1%の伸びにとどまり、増収率は8四半期連続で低下し20%を割りました。

 

 同社の広報担当者は、ドーシー氏が製品改良の迅速化やサービスの簡素化をはじめ投資家に示した目標を達成していると説明。「最近の製品改良は直接的な利益をもたらしている」と述べ、それによってユーザー数や利用状況が改善したと述べました。ドーシー氏からコメントは得られなかったそうです。

 

 ドーシー氏のCEO復帰以来、ツイッターの株価は上下に大きく動いています。9月下旬までは約29%下落していましたが、買収の報道を受けてほぼ同程度押し上げられました。

 

 来月40歳になるドーシー氏は、優先目標の達成を楽観視しています。米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)との有望な契約を含め、ライブ動画配信で新たに十数社と提携したことを大々的に宣伝しました。また同社はツイートを簡素化したり、嫌がらせを抑制したりするための改良を徐々に加えています。ツイッターは27日に7-9月期(第3四半期)決算を発表する予定です。

 

 ツイッターの共同創設者で現在はソーシャルアプリ「Jelly(ジェリー)」を運営するビズ・ストーン氏は、ドーシー氏について「四半期ではなく10年単位で物事を考える人だ。したがって、彼は将来結果を出すために必要な措置を取っているのだ」と説明しました。また、自身が持つツイッター株を手放すつもりはないとも述べています。

 

長続きしなかった高揚感

 

 ドーシー氏が1年前に正式にCEOに復帰した際、従業員の間には楽観的ムードが流れました。彼らはツイッターを救えるのはツイートを発明したドーシー氏だけだと考えたからです。

 

 ドーシー氏は復帰1カ月目に上級幹部と取締役数人を雇い入れました。その1人は、新会長に起用されたグーグル出身のオミッド・コーデスタニ氏です。同氏は緊急時に他のユーザーに警告を発信できる「ツイッター・アラート」など重要度の低いプロジェクトを打ち切りました。一方で、サービスの簡素化や140字の文字数制限の拡大、写真への「ステッカー」機能の追加を承認しました。

 

 他の上級幹部は、もっと大胆な措置が必要だと考えました。ゴールドマン・サックス出身でNFLCFOも務めていたノト氏は、NFLをはじめとするスポーツリーグと特定の試合のライブ動画配信契約を結ぶ計画を急速に進めています。同氏は、ライブイベントはツイッターの強みであり、新規ユーザーや高い広告料金が見込めると踏んだのです。

 

 1月の幹部会議から間もなくして、ツイッターの従業員が2週間ごとに行われるミーティングのために大会議室に集まりました。白いTシャツと1000ドルもするオレンジ色のハイカットスニーカーを身につけたドーシー氏は、ツイッターがいかに劣勢であるかを説明し、全社一丸となって好業績を上げようと鼓舞しました。

 

 それを受け従業員たちは、ツイッター上で「#oneteam」のハッシュタグを付けて会社への愛をツイートしたのです。

 

 しかし、こうした高揚感は長くは続きませんでした。2月、ツイッターは201510-12月期のユーザー数が前期から200万人減少したと発表。ユーザー数の前期比割れは上場以来初めてのことです。関係者によると、ツイッターの月間ユーザーの約半分に相当する、毎日ツイッターを見るデーリー・アクティブ・ユーザー(DAU)の割合は下降線をたどり続けています。ツイッターはDAUを最も重要な指標と述べていますが、数字は公表していません。

 

 関係筋によると、その頃までにはツイッターは財務アドバイザーを雇い、さまざまなユーザー拡大策についてコスト構造を検討していました。戦略的投資家や買い手を探す可能性も協議されたといいます。

 

 春になるとコスト削減が始まりました。食事の提供時間が短縮されたり、一部のフィットネスクラスが打ち切られたりしました。

 

 ツイッターの人件費は依然として異例なほど高く、SPグローバル・マーケット・インテリジェンスのデータによると、過去1年の売上高が10億ドル以上の米IT企業190社の中で、ツイッターは売上高に占める株式報酬コストの比率が26%と2番目に高いのです。

 

途方に暮れるエンジニア

 

 ドーシー氏が、モバイル決済会社スクエアのCEOを兼務していることに疑問を呈する上級幹部もいる。ツイッターの元従業員によると、ドーシー氏はスクエアに行くため、あいまいな指示を出したまま会議を立ち去ることが頻繁にあり、エンジニアや製品チームを途方に暮れさせていたそうです。その結果、タイムラインの時系列表示の変更など、一部プロジェクトが何カ月も延期されたといいます。

 

 停滞したプロジェクトもあります。フェイスブック傘下の写真共有アプリ「インスタグラム」が、写真の下に特定の言葉を含むコメントが表示されないようユーザーが設定できる機能を加えたとき、ユーザーの安全性を担当するツイッターのスタッフは腹を殴られたように感じたといいます。彼らも過去1年、同様の嫌がらせ対策機能を開発しようと取り組んでいましたが、技術面の支援やリソースが十分得られず行き詰まっていました。

 

 インスタグラムのコメント管理機能の開発を指揮していたのが、1月にツイッターを去った幹部の1人、ケビン・ワイル氏だったという事実も傷口に塩を塗ることになりました。

 

 コンサルティング会社アリックスパートナーズのマネージングディレクター、フランチェスコ・バロシ氏は「創業者は事業で23度壁に突き当たると、市場で金銭的に持続可能なことは何かという現実的な考え方を大抵するようになる」と話しています。(ソースWSJ

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