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2016年9月22日 (木)

米株急落、トランプ氏の支持率上昇も一因か!

• 乱気流に突入した米国株式市場

 

 「ここでは何かが起きている、でもそれが何なのか、分からないんでしょう、ジョーンズさん」。

 

 ボブ・ディランは50年以上前にリリースされた曲「やせっぽちのバラード」で、金融市場を飲み込む突然の動揺を適切に要約していました。今、表面には表れない暗流が急激な市場の変化を引き起こそうとしています。

 

 英国の国民投票で欧州連合(EU)離脱派が勝利した直後の憂鬱(ゆううつ)症の発作から回復して以来、この夏の大半を過去最高水準近辺でダラダラと過ごしてきた米株式市場だが、利上げへの懸念からレーバーデー(95日)後に急に乱気流に突入した。米国株が急激に売られ、SP500指数が8月半ばのピーク時から3%も急落したのは、米連邦準備制度理事会(FRB)の複数の高官が、920日、21日の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で主要な政策金利の引き上げについて真剣に検討するべきだと発言したせいだとされている。

 

 とはいえ、その説明には多くの穴があった。例えば、FRBの動向に最も敏感な米短期国債の利回りはほとんど反応を示さず、916日の2年物米国債の利回りは0.77%で、SP500指数がピークに達した815日からの上昇は4ベーシスポイント(bp)だった。さらに言えば、注目を集めた912日のブレイナードFRB理事の講演では、利上げの「非対称的な」リスクが強調された。利上げによる経済への潜在的な悪影響はその恩恵を上回る可能性があるというのだ。講演では、ハト派のブレイナード理事がタカ派に転じ、今週のFOMC会合の結論を示唆するのではないかとうわさされていたが、実際には全く逆のことが起きたわけである。

 

• 米国市場に大きな影響をもたらし得る日銀の政策措置

 

 それでは、株式市場での突然の乱気流の背景にあるものは何だろう。FRBの動きとほぼ無関係で、やはり予想外だった利回りの急上昇である。米国以外の中銀による政策措置の予想がかなり話題になっているが、FOMC会合と偶然にも同じ日程で金融政策決定会合を開く日銀は、特に注目されている。日銀の政策措置の重要性は、FRBのあらゆる行動を大きく上回るだろう。もっとも、FRBは何もしない可能性がかなり高い。

 

 しかし、米国債市場の急落には、ほとんど話題にされてこなかった別の要因も関係しているかもしれない。米大統領選挙に関する世論調査で、両候補の支持率の差が劇的に縮まっているのだ。先週、共和党候補のドナルド・トランプ氏の支持率が急上昇し、かつては11月の本選での勝利が確実視されていた民主党候補のヒラリー・クリントン氏と事実上のデッドヒートとなっている。

 

 トランプ氏の勝利は、より積極的な財政政策の確率を高めることになる。同氏は先週、ニューヨークのエコノミック・クラブで企業の重鎮たちを前にその概要を説明した。同氏は減税、財政支出拡大、貿易や規制の見直しにより3.5%の実質経済成長率を達成する一方で、社会保障および防衛関連を除く支出を毎年1%ずつ削減することで財政赤字に対する影響はゼロになると主張した。

 

 シカゴの大手先物ブローカー、RJオブライエン・アンド・アソシエーツで世界の先物・オプション取引部門のマネジングディレクターを務めるジョン・ブレイディ氏によると、特に世論調査で支持率の差が狭まっているため、市場は財政赤字が拡大する可能性を感知しているという。その場合、長期債と、短期債および長期債の利回り格差を示すイールドカーブの傾きへの評価は間違っていることになると同氏は指摘する。

 

• 利上げの条件は整っていない

 

 トランプ氏は先週、FRBがオバマ政権末期の市場や経済を良く見せるために金利を低く抑えているという非難を繰り返した。予想に反して利上げを行えばそうした批判への反論となるだろうが、データへの依存を公言しているFRBは利上げを正当化するようなデータを持ち合わせていない。

 

 米商務省が先週発表した8月の小売売上高では、自動車、ガソリン、建設資材などを除くコア小売売上高が2カ月連続で0.1%減となり、市場予想を下回った。鉱工業生産も8月に0.4%低下した。それに先立って発表された8月のサプライ管理協会(ISM)製造業景況指数は製造業景気の拡大・縮小の境目である50を下回り、8月の雇用統計では非農業部門就業者数が予想を下回る151000人増にとどまった。

 

 RBCキャピタル・マーケッツの首席米国エコノミスト、トム・ポーセリ氏は「FOMCの判断にはデータ以外の要素も入ってくる」と書いている。予想外の利上げは、FRBが金融上のストレスを測定する要素――高利回りで投資適格級のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)、通貨、株式、物価連動債と通常の国債のスプレッド、ボラティリティーなど――が英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)直後以来目にしていなかった水準に戻ってしまった世界の市場に大混乱をもたらし得る。ストレス水準は特に高いというわけではないが、FRBが、歴史上最も期待されている利上げを実施したいと考えるほどの状況でもないと同氏は結論付けている。(ソースWSJ

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