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2015年6月11日 (木)

太陽の300兆倍、宇宙一明るい銀河を発見!

1000億個、あるいはそれ以上の銀河がひしめく宇宙で、最大の輝きを放つ銀河が見つかりました。新たに発見された銀河WISE J224607.57-052635.0の明るさは、太陽の300兆倍を超えるそうです。

 

地球からはるか遠く離れたこの銀河の輝きは、恒星によるものというよりも、むしろ「怪物級のクエーサー」から出ているとアイゼンハルト氏は話します。クエーサーは、銀河の中心にある巨大なブラックホール。ガスを大量に吸収し続けているため、周囲のちりが加熱されて数百万度もの高温になります。そうして放出された赤外線は、宇宙のはるか遠くからでも観測できるのです。研究チームによると、今回の銀河には太陽の100億倍の質量を持つクエーサーがあるそうです。

 

この巨大クエーサーが放つ光は、約125億年かけて地球に届いています。つまり、ビッグバンからわずか10億年余り経ったころの光です。ブラックホールが短期間でどのようにしてここまで大きくなれるのかは、いまだ未解明の大きな謎です。しかも、こうした怪物級のブラックホールが見つかったのはこれが初めてではありません。20152月にも、さらに大きく古いブラックホールが発見されています。「ブラックホールがなぜこんなに早く巨大化したかについては、研究が始まったばかりでそこに一つ実例が増えたといえます」とアイゼンハルト氏は言います。

 

2月に見つかったクエーサーは、地上にある世界最大級の望遠鏡をいくつも駆使して発見されました。一方、今回のWISE J224607.57-052635.0を見つけるのに使われたのは、NASAの広域赤外線探査衛星WISEでした。この銀河はエネルギーの大半を赤外線として放出しているからです。

 

今回の論文の筆頭著者であるJPLのツァイ・チャオウェイ氏は、「このクエーサーはちりの雲に隠れています」と話しており、クエーサーからの光がちりにぶつかると、ちりから赤外線が放出されます。ツァイ氏らのチームは、WISEが検出した赤外線の量に基づいて、クエーサーの大きさと明るさを算出しました。

 

ブラックホールが短期間で桁外れの大きさへと成長できた仕組みについて、天文学者らはいくつかの説明を試みています。一つは、このブラックホールが「エディントン限界」という考えうる最速のペースでガスを飲み込み続けたかもしれないということです。ただし、その可能性は薄く、限界を超える方法があるのかもしれないといいます。

 

もう一つは、このブラックホールは誕生したときから巨大で、それが成長したのかもしれないという考え方です。アイゼンハルト氏は、「ゾウを育てたければ、子ゾウから育てるのが最短の道です」と例えています。とはいえ、「子ゾウ」サイズのブラックホールがどのように誕生したのかは謎が残ります。

 

「不可解な点はもう一つあります」と指摘するのは、ハーバード大学の天体物理学者で今回の研究には関わっていないアビ・ローブ氏。「初期宇宙で最大規模のブラックホールと、私たちが現在観測している最大規模のブラックホールは、質量が同程度なのです」。つまり、短期間で巨大化した謎だけでなく、それ以上大きくならなかったのはなぜかということもまた、解明すべき疑問なのです。

 

「こうした謎について、今はまだ手がかりすらありません」とローブ氏は語っています。(ソースナショナルジオグラフィック)

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