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2014年11月20日 (木)

真空は空っぽではない!

2013年ノーベル物理学賞の受賞理由となったヒッグス粒子発見の最も重要な意義は、真空は空っぽなのではなくて、不思議なモノ(ヒッグス場と呼ばれる場)に満ちていることを示した点にあります。ヒッグス場以外にも、宇宙のインフレーションを起こした場、宇宙の再加速を起こしている場など、真空に潜んだ未知のモノ(場)が複数あることが期待されています。

 

東大大学院物理学専攻の浅井祥仁教授らの研究グループは、このような真空に潜んだ未知のモノ(場)を、X線自由電子レーザー施設を用いて探索しました。細く集光したX線同士を衝突させた際に、未知の場がなければ、反応は何も起こらず、X線はただすれ違だけです。一方、未知の場などが何かあると、X線が散乱され方向やエネルギーが変わるはずです。残念ながら今回の実験では、そのような散乱された現象は発見されませんでした。

 

真空の場の一つはすでに別の実験で確認され、昨年のノーベル賞の受賞理由となったものの重さ(質量)の起源とされるヒッグス粒子(厳密にはヒッグス場)です。真空は、「何もない真の空(本当に空っぽの状態)」ではなくて、重さを作り出す何か不思議なモノ(正確にはヒッグス場)という「場」が、びっしり詰まっているということを実験で明らかにした点にあります。また、宇宙の再加速を起こしていると考えられている暗黒エネルギーなども、真空に潜んだモノ(場)が担っている可能性が指摘されています。ヒッグス粒子や暗黒エネルギーの存在などは、真空に潜んでいる未知の場をさぐる研究の重要性を示すものです。

 

ヒッグス場以外にも、宇宙を加速度的に膨張させている正体不明の暗黒エネルギ-や宇宙誕生時のインフレーションという急膨張の原因も未知の場の可能性があります。エックス線自由電子レーザー施設(SACLA)の実験は「場」とは別の反応も予想されます。真空ではある瞬間に電子と陽子(電子と反対の電荷を持つ反粒子)が生まれ、すぐ消えてなくなる」のです。これにエックス線がぶつかって散乱する可能性があると言います。

 

何もなかったところに一瞬だけ電子と陽子のペアが出現する不思議な現象は量子力学の基本ルールの一つで、不確定性原理から考えられることだそうです。つまり真空は空っぽどころか、いろいろと中身や変化がある世界らしいのです。

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