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2014年11月15日 (土)

欧州人の遺伝子、形成は旧石器時代か!

現代のヨーロッパ人が共通して持っている遺伝子は従来の推定よりもずっと古いことが、先史時代のロシアの男性のDNA分析で判明しました。分析の対象となったのは、37千年前に生きていた男性の脚の骨の小さなかけらです。採取したDNAの断片を調べたところ、この人物が遺伝的には現在ヨーロッパに暮らしている人々と驚くほど似通っていることが分かったのです。

 

今回の論文の共著者で、コペンハーゲン大学の遺伝学者エシュケ・ウィラースレフ氏によると、この男性の遺伝子には、ヨーロッパに段階的に流入したと長く考えられてきた特徴的な遺伝子の痕跡が見つかったそうです。ところがこの発見は、有史以前のヨーロッパには移住の波が数段階あり、その都度人々が出会い、衝突し、混血したという筋書きとは一致しないというのです。むしろ、人々は一度にまとまって移ってきたか、または数千年にわたって絶え間なく流れ込んだ可能性を示しているというのです。

 

現代ヨーロッパ人の祖先はどんな人々なのか、彼らはいつ、どのようにヨーロッパにやってきたのか。考古学者や遺伝学者たちは、長い間議論を重ねています。よく言われる移住と侵略のシナリオは、ヨーロッパへの移動の波が何度かあり、その度に特徴的な遺伝子が痕跡として残されたというものです。

 

それによると、まず約4万年前、狩猟採集者の集団がアフリカからヨーロッパへ移住し始め、かなり後になって、農耕・牧畜を営む別の集団が中東から北上し、先に住み着いていた狩猟採集者たちを圧倒するに至り、彼らが、現在目にするヨーロッパ人のゲノムの基礎を形作ったというものです。 第2波として流入した人々による農業の導入、いわゆる「新石器革命」は先史時代の非常に重要な出来事であり、現在の遺物や遺伝子にもその形跡は残っているのです。

 

しかし、最初の農耕集団が新石器時代にもたらしたと従来考えられていた遺伝子は、実際にはもっと早くヨーロッパに入っていた可能性が出てきたのです。これほど古い標本でもDNAが複雑に混ざり合っているということは、石器時代のヨーロッパは活気に満ちた場所だったのかもしれないとウィラースレフ氏は話しています。同氏は別々の集団が衝突したり時折混ざり合ったりしていたのではなく、遺伝的に似通った単一の集団が、ロシアから中東、北欧までのヨーロッパ全域に広がっていたとみています。今回の成果はヨーロッパの歴史に対する一般的な理解に修正を迫る一方、より広く人類全体のアフリカからの移動について、遺伝学者らが唱えてきた説を裏付けるとも考えられると言います。

 

現在の世界に生きている人々の遺伝子を調べた結果、研究者らは「出アフリカ」には大きく3つの段階があったと考えています。最初の集団は現在のオーストラリアと太平洋の島々までたどり着き、次の集団は東アジアに移り住んだ。そして最後にアフリカを出た人々がユーラシア大陸西部に住み着いてヨーロッパ人になったというものです。

 

そして実際、コステンキの男性は東アジアやオーストラロ・メラネシア系の人々とは関連がないことがDNAから分かりました。このことは、3つの集団が分岐したのは37千年以上前だという可能性を示しているのです。

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