最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 中国アリババ、初日は38%高の93.89ドルで終了 時価総額2310億ドル! | トップページ | NASAの火星探査機と宇宙でも3Dプリンター! »

2014年9月21日 (日)

がん治療の救世主。「ハダカデバネズミ」発症ゼロ、長寿!

ほとんどの哺乳類がかかるがんにならず、長寿の特徴を持つネズミの一種、ハダカデバネズミの生態に着目し、がんなどの治療法開発につなげようという研究が北海道大や大阪大などで動き始めています。東アフリカのサバンナに生息し、平均寿命は28年。同じ齧歯(げっし)類で体格もよく似たハツカネズミの10倍以上長生きする秘密を探り、人間の老化防止への期待も高まっています。

 

体毛が薄く血管や骨が浮き出た体に、突き出た前歯。その名の通りの姿に、「ぱっと見た感じは気持ち悪いけど、だんだんかわいく見えてくるんですよ。デバって呼んでいます」と話すのは、北大遺伝子病制御研究所の三浦恭子講師。国内の大学研究者では唯一、実際の群れの飼育に取り組んでいます。

 

がんにならない風変わりなネズミがいると知ったのは、iPS細胞開発でノーベル賞を受賞した山中伸弥教授の下で研究していた京都大大学院博士課程のころ。当時、iPS細胞ががんに変化するリスクの克服に多くの研究者が取り組んでいました。

 

米国の研究者が2000年代にその特徴を報告したものの、がんへの耐性の理由など謎が多いハダカデバに興味を引かれた三浦さんは10年に飼育を始めましたが、繁殖は難航しました。実験動物として多用されるマウスは雄と雌を一つの部屋に入れればすぐに子どもを産むが、ハダカデバは繁殖能力のある雌の女王と雄の王を見極めなくてはなりません。「お見合い」をさせて相性を確かめるなど工夫を続け、当初の30匹から110匹台まで増やしました。

 

がんにならない一因としては、体内に細菌などが入るのを抑えるヒアルロン酸の濃度が高いからだとの指摘や、長寿に関しては、雨期と乾期の気象差が激しいサバンナに対応するために新陳代謝を低下させ、細胞の劣化を遅らせているとの説がありますが、いずれも詳しくは分かっていません。三浦さんは「単なる長生きではなく、人間で言えば、20代のピチピチの時期が長く老化が遅い『健康長寿』。この特徴を持ったマウスを作ることができれば、人間にも生かせるかもしれない」と話しています。

 

ハダカデバネズミは学術研究のほか、動物園やSFなどを通じて一般の注目度も高まっている。理由は、北大の三浦講師も認める「キモかわいい」外見。そして、哺乳類でありながら、ハチやアリのように繁殖の有無による階級社会を持つ「真社会性」と呼ばれる生態です。

 

ハダカデバを飼育する全国四つの動物園の一つ、東京都台東区の上野動物園では、曲がりくねったトンネルが、いくつもの小さな部屋をつなぎ、アリの巣のような空間で、体長10センチほどのネズミが暮らしています。70匹ほどの群れのうち、繁殖を担うメスの「女王」とオスの「王」が数匹、その他は「兵士」や「労働者」が占めます。

 

大阪府出身の作家、貴志祐介さん原作のSF「新世界より」は、1000年後の日本が舞台。超能力を得た人間が、ハダカデバをモデルとした「バケネズミ」を支配して暮らしている。だが、バケネズミの中に高度な知能を持つものがおり、人間を脅かす存在となるというもので、2008年に講談社から出版された小説は日本SF大賞を受賞、漫画やアニメ化もされました。

 

「齧歯類なのにほとんど無毛という点は『裸のサル』であるわれわれ人間と共通する不思議さを感じた」と貴志さん。「この生き物にはまだ何か隠された秘密があるような気がする。今後、あっと驚く真相が明らかになれば」と研究の行方にも期待を寄せています。

« 中国アリババ、初日は38%高の93.89ドルで終了 時価総額2310億ドル! | トップページ | NASAの火星探査機と宇宙でも3Dプリンター! »

宇宙・サイエンス・科学技術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: がん治療の救世主。「ハダカデバネズミ」発症ゼロ、長寿!:

« 中国アリババ、初日は38%高の93.89ドルで終了 時価総額2310億ドル! | トップページ | NASAの火星探査機と宇宙でも3Dプリンター! »