最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 米ハリウッドセレブで最も稼いだセレブランキング! | トップページ | 世界の「名字の謎」、中国・韓国はなぜ1文字?  »

2012年10月 5日 (金)

iPS細胞から卵子を作り、その卵子から正常なマウスを誕生させることに世界で初めて成功!

様々な組織や臓器になる能力のある人口多能性幹細胞(iPS細胞)から卵子を作り、その卵子から正常なマウスを誕生させることに京大の斉藤教授らのチームが世界で初めて成功したそうです。これは不妊症の原因や解明や治療につながる画期的な成果で、新たな生命を作り出す技術のため、倫理面での議論が必要になってきます。しかし、現時点では人間の卵子作製への応用に関して「人では卵子作製に必要な基礎的な技術がまだなく非常に難しい」と言っています。「ただ卵子の老化など不妊の様々な原因を探ることに役立つので、マウスの知見を基に人でも基礎的研究を始めたい」と話しています。

 

iPS細胞のiPSとはinduced pluripotent stem cellの略でinducedは誘導されたと言う意味で、pluripotentは多能性の、stemは幹、cellは細胞です。つまりiPS細胞とは、体細胞へ数種類の遺伝子を導入することにより、ES細胞(胚性幹細胞)のように非常に多くの細胞に分化できる分化万能性 (pluripotency)と、分裂増殖を経てもそれを維持できる自己複製能を持たせた細胞のことで、一言で言えば、誘導多能性幹細胞のことです。京都大学教授の山中伸弥教授らのグループによって、マウスの皮膚細胞から世界で初めて作られたのは2006年のことで、もう6年も経っているのですが、まだこの間のような気がします。

 

人工多機能性幹細胞(iPS細胞)は筋肉や血液、神経など、様々な組織や臓器になる能力を持つ新型万能細胞のことで、通常は皮膚などの体細胞に遺伝子を導入して作るそうです。この良いところは、自分の細胞を使うため移植しても拒絶反応がなく、事故や病気で失われた細胞や組織の機能を回復する再生医療、新薬の開発、病気の原因解明への応用が期待されています。しかしガン化などの恐れなど安全面で課題もあることは確かです。ちなみにES細胞(胚性幹細胞)とは、受精卵の一部を取り出して作る方法です。

 

iPS細胞とES細胞との共通点は、どちらも多能性を持つ幹細胞であるという点です。つまり、いろんな臓器・組織の細胞に分化する能力を持っています。だからどちらも再生医療の主役として注目されています。つまり再生医療と言う点では同じでも、そこには違いがあります。ES細胞(胚性幹細胞)は、着床寸前の段階の胚から、胎児の体のすべての元になる細胞を取り出し、多能性を保たせたまま培養して増やしたものです。ES細胞の問題点は、そこからもし臓器を作って患者に移植したら、それは他人の細胞だということで、通常の臓器移植と同じように拒絶反応の問題が出てきます。それに対して、iPS細胞は、既にできあがった体の細胞を取り出し、そこに数個の遺伝子を人工的に組み込むことでES細胞と同じような多能性を再び獲得させたものです。

 

クローン技術を応用して、患者本人の細胞の核を受精卵に注入し胚盤胞まで培養、そこからES細胞を作る、ということをやれば拒絶反応のない臓器は作れますが、その場合は受精卵をひとつ犠牲にせねばなりません。人間の受精卵は不妊治療の目的で体外に取り出したものが流用できますが、ひとりの人間になる可能性のあるものを犠牲にしてよいのかという倫理的問題があり、特にキリスト教では「受精した時点から人間である(から殺してはならない)」という考えの人が多いので問題となります。

 

iPS細胞の場合は、患者本人から適当な細胞を採って、それを培養して臓器を作り移植すれば、本人の細胞ですから拒絶反応は心配ありませんし倫理的問題も生じません。同じ多能性幹細胞であるヒトES細胞が抱える倫理的問題や、再生医療における免疫拒絶反応の課題をクリアし、再生医療を大きく進歩させる画期的な成果と認められているのです。しかし、人工的に組み込んだ遺伝子がどんな影響があるのかどうかは、もうしばらく検証が必要でしょう。

 

iPS細胞を開発した山中教授は、不妊症の原因解明や創薬につながる大きな一歩であるが、ヒトでうまくいくとは限らず、ヒトiPS細胞から作製した精子や卵子で新たな生命を誕生させることが可能になると言う倫理的な問題も生まれる。研究が独り歩きしないよう、より一層積極的にヒト生殖細胞研究に関する情報を社会へ発信し、一般市民の理解を得て慎重に研究を進めたい」と言っています。これはその通りあと思います。人間が新たな生命誕生させるという事は研究者の意志から離れて、それを商売や権力者が思いもよらぬ方法で使う事もあり得るのです。その良い例が原子爆弾ではないでしょうか?

 

自然界の動物などで起こることにはなるべく人間が手を出さないという事をよく言います。例え目の前で、飢えなどで死にそうになっている動物などがいても、それが自然の法則だと言って手を出さないのですが、こと自分(人間)のことになると、不妊治療のためとか言って研究しています。極端なことを言えば、これも自然の法則から言えば人間が手を出してはいけないと言う論理になるのではないでしょうか?ありのままを受け入れると言っておきながら、人間だけは別だと言っているように聞こえるのです。このような矛盾は、いつか人間の論理を崩壊させる時が来るのではないでしょうか?それがどういう形で現れるか、いつ来るかはわかりませんが、人間が神の領域に手を入れ過ぎてもいいのでしょうか?

« 米ハリウッドセレブで最も稼いだセレブランキング! | トップページ | 世界の「名字の謎」、中国・韓国はなぜ1文字?  »

宇宙・サイエンス・科学技術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 米ハリウッドセレブで最も稼いだセレブランキング! | トップページ | 世界の「名字の謎」、中国・韓国はなぜ1文字?  »