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2011年10月 5日 (水)

観測で膨張宇宙が加速していること証明しノーベル賞受賞!

2011年のノーベル物理学賞は米国生まれの米豪3人の科学者に授与されることになったのはご存知とおりです。今回の受賞は3人が宇宙の膨張が「加速していること」を発見したと言うのが受賞理由で、この発見はそれまで支配的だった宇宙の減速理論を覆し、宇宙に対する新たな疑問を数多く提起することになったのです。実は宇宙の膨張自体は1920年代に発見されていたのです。そしてそれ以降、膨張の速度はエネルギー容量に依存するから、おおむね物理的な物質からなる宇宙は、引力のため、膨張速度がいずれ減速する、と広く信じられてきました。しかし3人が行った観測の結果は、他の力が働いていることをうかがわせるものだったのです。宇宙の膨張が減速しているのではなく加速していると、ライバル関係にあった両チームがそれぞれ発表した際、世界の宇宙研究者が仰天するほどの発見だったのです。

宇宙が膨張しているということを証明したのは、「1a型超新星」と呼ばれる天体から放たれた光の研究を行うことで膨張していることを突き止めたのです。というのも、このような超新星の爆発現象は極めてまれで、最近では400年以上前に銀河系で起こったのですが、超新星が爆発すると、大量のエネルギーが放出され、銀河全体よりも強い光を一時的に放つことがあります。「1a型超新星」は全て同じくらいの質量を持つため、爆発時には同量のエネルギーを放出し、同じくらいの光を放つのです。この輝きの度合いを計測することで、科学者は超新星までの距離を計算でき、赤方偏移(超新星が観測者から離れていくことによって生じる色の変化)を計測することによって、超新星の移動速度を推測することが可能なのですが、その観測結果によって宇宙が膨張しているということが分かったということです。こうしたことから、スウェーデン王立科学アカデミーは授賞理由について、3人の発見は「科学にとって95%未知である宇宙の解明に寄与した」と受賞理由を述べています。

それでも何が宇宙の膨張加速を引き起こしているのかというのはまだ誰にも分かっていないのです。よく言われるのは、宇宙の大半を占める謎めいた「ダークエネルギー」が、膨張加速の原動力になっているというものです。そのダークエネルギーがどのようなものかは分からないのですが、宇宙の75%を占めていると言われています。また残り25%のうち20%は同じように謎めいた「ダークマター(暗黒物質)」が占めていると考えられています。そして人々になじみの物質、例えば恒星や彗星(すいせい)、木々や人間といったものは、宇宙の残りわずか5%を占めているにすぎないのです。そんなことすら少し前まで、誰もわからなかったことであり、ダークマターですらまだよく分かっていないのです。

ところでアインシュタインは、1917年の論文で、方程式に「宇宙項」を加えたのですが、宇宙項は、正負の符合によっては、重力に対する反重力(万有斥力)として機能するものですが、アインシュタインがこの項を導入した理由については諸説あり、一般に有名なのは、彼自身が信じる静止宇宙モデルを実現するためという説です。1917年論文の宇宙モデルは重力と宇宙項による反重力とが釣り合う静止宇宙を想定していたと思われるのです。だからわざわざ静止宇宙にするために宇宙項を入れたというのです。ところが、1929年にハッブルが宇宙の膨張を観測的に示した後、1931年にはアインシュタイン自身により「人生最大の過ち」として消去されたものなのです。しかし、近年の宇宙のインフレーション理論や素粒子物理学との関連の中で、宇宙項(に相当する斥力)を再び導入して考えることが行われており、むしろ重要な意味を与えている場合があると言われるようになって来ています。観測的宇宙論において、宇宙膨張を加速させている謎のエネルギーとして、ダークエネルギーが提案されていますが、ダークエネルギーは方程式上では宇宙項だと言われているのです。

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