最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« エレーヌ・グリモーの世界!お気に入り! | トップページ | ネット接続速度、韓国は日本の倍! »

2011年2月 4日 (金)

iPS細胞初期化不完全!

人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)が持っている遺伝子の働きを調節する機能に異常が見られることが、米ソーク研究所などのチームの解析で分かったとありました。この異常は、さまざまな細胞への分化のしやすさや、分化させた細胞の機能に影響を与える可能性があるそうで、iPS細胞を将来、再生医療に応用する上で課題となりそうだと米研究所は伝えています。

それによると、一人の人間の細胞はどれも同じ遺伝情報に基づいているが、それでも異なる形や機能を持った多種多様な細胞が存在するのは、それぞれの遺伝子についた「目印」が、遺伝子の働き方を微妙に調整しているためだなのだそうです。iPS細胞は、いったん分化しきった細胞を、受精卵と同じような状態に「初期化」し、改めてさまざまな細胞に分化させる能力を持つとされています。

ところが、材料となる体細胞の種類や作成法が異なる5種類のヒトiPS細胞を対象に「メチル化」と呼ばれる目印の場所や有無を調べ、受精卵から作られ、正常なメチル化を持つと考えられる胚性幹細胞(ES細胞)と比べた結果、おおむね同じだったが、あるべきメチル化がないものなどの異常が5種類すべてで見つかったそうです。原因を調べたところ、初期化が不十分なために元の体細胞の遺伝的特徴が完全に消去されなかった異常と、体細胞をiPS細胞にする途中に新たに起きた異常との2種類があったそうです。これらの多くは、iPS細胞を繰り返し培養し増やしたり、特定の細胞に分化させた後も多くが受け継がれていたというものです。

人工多能性幹細胞(iPS細胞)の優れた点は、胚性幹細胞(ES細胞)のように受精卵を壊して作る必要がないにもかかわらず、ES細胞とほぼ同等の、あらゆる細胞に変化する能力(多能性)を持つことです。しかしその一方で①大人の分化しきった細胞が、本当に受精卵のようにまっさらな状態に戻せるのか②人工的な操作を加えたことによる影響はないのか。という2点については、よく分かっていなかったそうです。

今回明らかになった異常は、ES細胞のようにまっさらな状態ではないことが分かったことであり、iPS細胞を医療に応用する際の課題として、目的以外の細胞に分化するものがあることや、分化した後、がんになるものがあることが指摘されています。つまりiPS細胞は、いったん分化しきった細胞を、受精卵と同じような状態に「初期化」し、改めてさまざまな細胞に分化させるため、初期化が不十分なために元の体細胞の遺伝的特徴が完全に消去されないということと、体細胞をiPS細胞にする途中で新たに異常が起きるという2つの異常があるということです。

一方、アメリカでは、生体幹細胞から必要な組織を再生できているので、倫理的な問題をはらむ胚性幹細胞や日本で開発されたiPS細胞(人工多能性幹細胞)はあまり使われていないのだそうです。そう聞くとちょっとえぇと思いませんか?素人ゆえの浅はかさでか、多くの世界ではiPS細胞を使ったやり方やES細胞が主流かと思っていましたが、決してそうではなかったのですね。自分の細胞から新品の臓器が作れると思っていましたが、それには難しい条件もついていたと言う事ですね。

アメリカでは人工臓器のものではなく本物の臓器を創造しようとしています。それは生体組織工学あるいは再生医療と呼ばれるもので、臓器にはその三次元的な形状を支える仕組みがあり、そこに多様な働きをする無数の機能細胞が並んでいます。有名なのは3歳児の耳の形をした軟骨の再生に成功したことですが、動物や人の死体から組織を取り出し、細胞を溶かして、枠組みだけが残るようにする技術だそうです。枠組みができたらそこに細胞をまいて新たな臓器の形成を促すのだそうです。ではその細胞をどこから持って来るかと言うと、形成したい組織から採取した生体幹細胞の場合が多いそうです。

枠組みができたら次は中身ですが、たいていの科学者はその複雑さゆえに臓器再生は不可能だと決め付けていたそうです。と言うのもその後は巨大なジグソーパズルのように何百万もの細胞を1個ずつ正し場所に並べていかなくてはならないと考えていたからです。しかしそれは杞憂であり自然が手を貸してくれたのです。つまり枠組みにまいた生体幹細胞は機能細胞に分化するだけではなく、分化・増殖の過程で細胞同士のやり取りを経て1個1個が適切な場所に収まったのです。つまり枠組みがあれば後は臓器の組立作業が自動的に進むのだそうです。自然に任せれば臓器のジグソーパズルは簡単に完成すると言うわけです。

まだ豚の段階では成功しているものの人間での治験はまだこれからだそうです。しかし「栽培」した臓器の恩恵を受けた患者さんは少しずつではあるのですが、いるようで、膀胱を本人の幹細胞を使って増殖させ作り出したり、同じように腎臓も問題なく機能していると言います。こう言う話を聞くといったいどっちのやり方が良いのか素人にはまったく想像もつきません。いずれにしても今後の進展を待つしか方法はありません。

« エレーヌ・グリモーの世界!お気に入り! | トップページ | ネット接続速度、韓国は日本の倍! »

宇宙・サイエンス・科学技術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: iPS細胞初期化不完全!:

« エレーヌ・グリモーの世界!お気に入り! | トップページ | ネット接続速度、韓国は日本の倍! »