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2011年1月 8日 (土)

ワームホールは見つかるか?

タイムトラベルと言う小説を読んだり、TVでタイムマシーン(他にも時空ホールなど)に乗って違う時代に旅行すると言うTVを見た人も多いと思います。少し前までは空想の世界での話しでしたが、その後、理論的にはそうしたものもあり得ると言う考えも出てきました。しかし可能性はあっても理論物理学と言う学問の中での話であり、現実的にはあり得ない話としてされていました。例えば過去の時代に遡って行けるとしても、もしそこで歴史を変えるようなことをした場合、現在との連続性が途切れてしまいおかしなことになると言う話です。

ところがアインシュタインらが1935年に初めて導入した理論上ではワームホールというものがあり得ると言う話しが出てきました。もし人間が穴を通り抜けられれば、光速を超えて移動したり、過去や未来に行けたりできるという説ですが、実際には存在するかどうかを検証する方法がなかったのです。元は、一般相対性理論によって予言された時空の構造であり、それによって時空の全く別の点を結ぶと言う話です。現在は、負のエネルギーがあれば、中を通り抜けることの出来るワームホールが存在可能であり、これを使うことにより、超光速移動、ひいてはタイムワープが可能であると考えられています。

ワームホールという名前は、リンゴの虫喰い穴に由来するもので、もし、ワームホールが通過可能な構造であれば、そこを通ると光よりも速く時空を移動できることになり、リンゴの表面のある一点から裏側に行くには円周の半分を移動する必要があるが、虫が中を掘り進むと短い距離の移動ですむというものです。

ワームホールと命名したのはジョン・アーチボルト・ホイーラーで1957年のことです。現在のところ、数学的な可能性の1つに過ぎないと言うことになっています。シュヴァルツシルトの解で表されるブラックホール解は、周りの物質を何でも呑み込む領域を表すが、数学的にはその状況を反転したホワイトホールも存在するそうです。このブラックホールとホワイトホールを単純に結んでワームホールと考えてもいいのですが、問題はブラックホールをどうやって通過するかですが、今の科学では解明できず現状では通過不可能です。というのも電荷を加えたブラックホールでは、通過可能になり得るのですが、元の場所へは戻ってこられないし、観測的にもホワイトホールのような領域の存在を示唆する事実は全くないからです。

とこころが、このSF小説のタイムトラベルや、離れた場所に瞬間移動するワープにつながるとされる時空の抜け道「ワームホール」が、実在するか検証する方法を、名古屋大学太陽地球環境研究所の阿部文雄准教授(宇宙物理)が編み出したのです。阿部准教授は、地球から離れた星の手前を、別の天体が横切る際、その天体の質量の影響で星の光がゆがんで進むことにより、地球から見た星の明るさが一時的に強まる現象「重力マイクロレンズ」に着目したのです。この場合、天体が離れれば光は元に戻りますが、質量はないが、天体と同様に周辺の時空をゆがめるとされるワームホールについて計算したところ、同じ状況では、星の光は波のように弱まったり、強まったりする特徴があることがわかったのです。

つまり重力レンズとは地球から見て2つの星が一直線に重なるとレンズとなる星を介してその先にある星が実際より明るく見えるというもので、手前の星の周辺空間が虫眼鏡のような役割を果たすのです。ところが手前の星の代わりにワームホールの一種である「エリス・ワームホール」が一直線に並ぶと、計算上遠くの星は一瞬暗くなるのだそうです。この光の弱まりを捉える事ができればワームホールを観測したのと同じことになると言う考えです。

と言うことで、名大は、ニュージーランドに設置された天文台で数千万の星を観測しており、約5年分の観測データをさかのぼって、波のような特徴がある変化が含まれているかを解析する予定だそうです。阿部准教授は「理論的な存在を観測する道につながる。大変な作業だが、1~2年で終わらせたい」と話しています。果たして理論的な裏付けとなる成果に結びつけることができるでしょうか?見つかればノーベル賞ものでしょうね。夢のある研究です。大いに期待したいです。

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