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2010年12月 8日 (水)

「あかつき」金星周回に失敗!

日本初の金星探査機「あかつき」が金星の周りの軌道に入れようと試みたのですが、失敗に終わったと発表がありました。そのとき成否を判断できない状態に陥り、通信の不調から探査機の位置がつかめなくなったのです。とは言うものの異常時でも探査機の電源を確保できるシステムが働き機能停止と言う最悪の事態は避けられたのですが、最終的に軌道投入に失敗したとの発表です。

「あかつき」は何らかの危険を感知し、電力が途切れないよう10分に1回転して太陽パネルで光を受ける「セーフモード」になり、そのため7日夕に通信を改善するため姿勢を安定させる命令を地上から送ったのですが、探査機に届かなかったそうです。そして通信は1秒間に1文字程度の情報量しか遅れない低利得アンテナを主に使ったので逆噴射の成否や探査機の位置の解析に手間取ってしまったということです。軌道情報の取得に必要なより性能のが高い中利得アンテナは10分間に40秒程度の通信が限度と言う状態だったそうです。

「あかつき」は7日朝に主力エンジンを逆噴射して減速後金星の重力を利用して周回軌道に入る計画だったそうです。地球から見て金星の裏側に隠れる際、一時的に通信ができなくなることは織り込み済みだったのですが、予定時刻を1時間以上過ぎても通信が途絶えたままであったし、回復後も通信に異常が残ったそうです。

1969年に米国がアポロ計画で有人月面着陸に成功したあと、欧米やソ連などが惑星探査計画を相次ぎ開始したのです。70年には旧ソ連が打ち上げた金星探査機「ベネラ7号」が始めて月以外の天体に軟着陸し金星の気温や気圧などのデータを地球に送ってきました。70年代には、米探査機「パイオニア10号」「ボイジャー2号」が木星などを調査しています。日本はと言うと、火星探査機「のぞみ」を98年に初めて打ち上げたのですが、電源の故障などで火星の周りを回る軌道に投入できませんでした。

今回の「あかつき」が2度目の惑星探査の試みでしたが今回も失敗に終わってしまいました。日本は後発組ですが、高性能カメラなど先端機器を搭載していて注目度は高かったのですが残念な結果となりました。金星の温度は摂氏460度で硫酸の雨が降り、秒速100mのスーパーローテイションと呼ばれる強風が吹荒れるところで、大気は二酸化炭素が96%も占めているため高温の原因の一因とも説がある苛酷な惑星です。「あかつき」はそんな厳しい環境の謎を解くのに威力を発揮すると期待されていたのですが期待に答えることはできませんでした。性能は過去の探査機に比べ観測機器の性能は飛躍的に向上しており、新たな事実が発見されると期待されていたのですが残念です。

この結果「あかつき」は太陽の周りを回る軌道に入っており2017年ごろに再び金星に接近するそうです。宇宙機構では電力消費を減らし機器の寿命を延ばし、金星の軌道への再突入を目指す考えだそうです。失敗の原因は逆噴射の最中に何らかの原因でこまのように回る緊急状態の「セーフホールドモード」に切り替わり、12分間の予定だった逆噴射が2,3分で終わってしまったことにあるようです。そのため金星を通り過ぎてしまい現時点では金星の周回軌道に再投入するのは不可能と言う結論になったのです。

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