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2010年6月21日 (月)

はやぶさの技術を民生技術に応用

7年ぶりに地球に帰還した小型探査衛星はやぶさですが、今回の成功を受けて60億kmと言う過酷な旅を支えた技術を、様々な分野に応用しようとする動きが活発化してきているそうです。例えば、大気圏突入時の超高温に耐える仕組みや、小惑星の成分を分析した技術などですが、これらの技術を民生事業にどのように応用し、どのように活用するか、探査衛星の直接の目的のほかに、民生への転用と言う大きな課題が待っているわけで、これらの技術を使い切ることで2次効果が期待できるのです。こうしたことは国民の税金を使っているわけで科学的な目的以外に技術の波及効果と言うことも必要なことなのです。

具体的に見ていくと、イオンエンジンの開発を主導したのはNECですが、このエンジンについてはほかに応用すると言うことが難しいようで、宇宙以外での展開を期待しているのは温度変化の厳しい宇宙空間で探査機内部の通信機器を守った新素材だそうです。セラミックを配合したシート状の素材で、高温時には放熱、低温時には断熱と言う2つの機能を持つ素材です。これによって内部の温度が変化するのを抑えたと言うものです。こうした技術は建物の壁などに挟み込めば室内の温度を快適に保つのに役立つと考えているそうで、塗装メーカーや建材メーカーへ技術提案をするそうです。

それと今回利用した通信とセンサーの技術はネットワークを通じてソフトなどを提供するクラウドコンピューティング事業に役立てるそうです。高い精度の必要な地上と宇宙との交信などで培った技術やノウハウを将来の高速無線通信を活用したモバイル型のクラウドサービスなどに生かす予定だそうです。

それから小惑星イトカワの物質を取り込んでいるかもしれない回収カプセルを担当したのがIHIエアロスペースと言う会社です。この会社は日産自動車(株)宇宙航空事業部を母体とする会社で、日本を代表するロケット飛翔体の総合メーカーです。主に固体燃料ロケット技術を応用し、各種宇宙用ロケットの開発および防衛用ロケットの開発と製造を行っています。回収カプセルは大気圏突入時の3000度もの高温に耐え、内部の機器や回収物を守る仕組みを担当しているのですが、この仕組みを民生分野に転用するというものです。カプセルには表面を特殊な樹脂で多い、樹脂が解けるときに回りの熱を奪って内部を守る役目を持っています。これをボイラーの炉や航空機のエンジンの噴射口などに利用できないか検討するというものです。

さらに明星電気はイトカワの成分分析に使ったエックス線分光装置の技術を応用すると言います。これはエックス線が小惑星に当たったときの跳ね返りを分析し、どんな物質が含まれているか確かめる仕組みですが、これなどは地質調査や考古学の出土品の分析にも使えると言います。さらには食品の成分分析などにも活用できるのではとしています。

富士通が提供したのは、はやぶさが今何処を飛んでいるか位置と速度の正確なデータを推定する技術です。これも民生への技術移転が難しいと言われているものですが、まずは地球観測衛星などを対象にデータ提供の受注を狙うとしています。

最後にこうした様々な技術は反対に軍用にも転用できると言うわけですから、こうした技術が誤った方向に使われないように管理監督することも必要なことです。

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