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2010年4月11日 (日)

黄色い桜

遺伝子操作の制御技術はますます研究が進み、季節を問わず花を咲かせたり、冬でも収穫できるお茶なんて言うのもあるそうです。もしこのまま進めば、そのうち季節とは関係なく花が咲いたり、今までの常識とは違った色を持った花が咲くようになったりするのも、そう遠くない将来訪れるのではと思ってしまいます。こうした傾向は個人が好むと好まざるに関わりなく進んでいくでしょう。なぜならこうしたことを好む人が必ずいるからです。

今でも季節に関係なくいろいろな野菜や果物が氾濫しているのでうすから、無理からぬことなのかもしれません。しかしそうなればますます四季折々の景観や味覚を楽しむ人間本来の楽しみと言うのは薄れていくことと思いますが、それが本当に人間にとっていいことかと言うと決して幸せなことではないと思うのですがいかがでしょう。

こうした遺伝子制御技術は100万分の一くらいの確立で自然界で起こるとされる突然変異を人為的に起こすものです。例えば寒桜でなくて春に咲く品種の性質を冬にも咲くように変えた仁科乙女と言うのがあります。通常、桜は摂氏8度以下の低温に1,2ヶ月間さらされて休眠したあとでなければ花を咲かせないのです。だから冬の寒さを経ずに温度が一定に保たれた温室で栽培された桜は幹が成長するだけで花は咲かないのです。

しかし仁科乙女は人為的にこの仕組みを壊す突然変異を起こさせたのです。つまり低温を感じて初めて開花を促すスイッチを入れる遺伝子を壊したのです。そのため5ヶ月に一度の頻度で開花が期待できるそうです。どのようにこのスイッチを壊すのかと言うと、加速器(直径12,6mのリング)の中で、炭素の原子核を光速の半分弱、つまり1秒間に地球を3週する速さまで加速するのです。そのときに発生する重イオンビームと言う放射線の一種を、山形県の代表的な桜などの枝に照射するのですが、そのとき新芽が出る部位に照射するのです。こうして人為的に突然変異を起こさせるのです。

こうしたやり方で別の桜では花の色を黄色にすることに成功しているのです。これは黄色がかった緑色に赤い筋が入った花を黄色に変えたのです。つまり緑色を出す遺伝子を壊し黄色だけが出るようにしたのです。これは仁科蔵王と名づけられたそうですが、他の園芸種でも新色の品種を作り出しています。しかしなんでも新しい色を作り出せば良いというものでもないと思うのですが、こうした遺伝子制御技術を使っていったい何がしたいのでしょう?単に珍しいものを作り出せば儲かるからなのでしょうか?自然界にない色をいろいろ作り出しても決して良い事はないと思うのですが。

こうしたことは小麦の収穫時期をづらしたり、みかんやりんごなどでもできる可能性があると言う事ですが、自然界にはルールや法則と言うものがあってそれに基づいて、自然の営みが動き回っているわけで、人間もその一員です。それを人間がどんどん壊し自分に都合のいいように作り変えていって良いのかなと思うし、これらは神の領域に踏み込んでいくようなもので、いつか神の逆鱗に触れ手痛いしっぺ返しがあるかもしれません。

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