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2009年11月18日 (水)

養蜂崩壊症候群は多様性が失われた結果では?

最近フランスの養蜂家の人たちがミツバチの巣箱を少しづつ農村から都会に移し始めているそうです。農村から都会へなんていうと一昔前の話を聞いているような感じがしますが、これはミツバチでの話ですので…。日本でも東京のど真中、銀座で養蜂をしているところ
があるそうです。何でも皇居の花の蜜を取ってくるという話ですが、それと同じなのです。何でまた都会でと言うかと、街の中は花と緑に恵まれているうえに、農薬や寄生虫の心配が少ないので、上質な蜂蜜を安定して取れるからだそうです。

最近はミツバチの養蜂崩壊症候群もあって巣箱のハチの30%から50%がいなくなるか死んでしまうそうです。しかし都会ならそれが5%に収まるそうです。ここはパリシャンゼリゼ通りにあるパリ万博会場にある建物の屋根の巣箱ですが、10万匹のハチが数を減らすことなく、近くのチュイルリー公園やエリゼ宮殿の庭からせっせと蜜を運んでくれるそうです。蜜を採取したときには50キロもあったそうで、これは普通の巣箱の4,5倍の量だと言うのですから、いかに都会のミツバチが地方のミツバチに比べて、自然な環境で蜜を採っているかということでしょう。

でもちょっと待ってよ!それって反対じゃないの?普通、都会は排気ガス等で空気が汚れているため、ミツバチにとって決して良い環境ではないはずですが、地方に比べ都会のほうが蜜の採れる量が多いとはいったいどういうことでしょか?どうして農村でハチが消えるのでしょう?その理由はまだはっきりしていないそうです。南フランスモンペリエで開かれた養蜂の国際会議では、北米と欧州、日本などで同じ現象が起きていると報告されたそうですが、原因は農薬やダニ、スズメバチなどからウイルス説まで様々な推論が上がっているのはご存知のとおりです。

しかしこうした見方とは別に、このフランスの養蜂家は違った見方をしています。最大の原因は農村で植物の多様性が失われていることだと言っています。この話を聞いてなるほどと言うかいろいろな説が出ているけれど、この多様性が失われているという話が一番的を得ているように思えました。この人が言うに「何処もかしこも見渡す限りのトウモロコシ畑や菜の花畑と麦畑ばかりで、ハチにとっては自然で快適な状態になっていない」というのです。その店パリの公園や街路樹にはマロニエや菩提樹など様々な種類があって、10年ほど前から農薬が使われていないし、アパートのテラスには鉢植えもあって蜜だって複雑な美味しい蜜になると言っています。と言うわけで、パリには現在300の巣箱があって、特にオペラ座で採れた蜂蜜は125グラムで15ユーロ(約2000円)もする超高級品だそうです。

こうしてみると、思わぬところで生物や植物の「多様性」という話が出てきてびっくりしてしまいます。一面の菜の花畑やトウモロコシ畑といったものが、きれいで自然がいっぱいと思っていたものが、言われてみればそれは人口的に作られたもので、効率的に生産するために単一なものを大量に作っていた人工の風景で、それを自然の風景と同じものだと、いつの間にか錯覚していたのではないでしょうか?もちろん人工のものと分かっていますが、それがいつの間にか自然の風景の一つと錯覚していたのではないかと思ったからです。つまりミツバチは人工の空間で蜜を採らされていたので、いつの間にか活力がなくなってきてしまっていたということではないでしょうか?どんな生き物も人工飼育されていては元気がなくなります。それとまったく同じだとこの話を聞いて納得したほどです。

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