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2009年6月 7日 (日)

扁桃体と本能がなせる恐怖心

この間のっぽビルの43階までエレベーターで昇りました。最近のエレベーターはガラス張りのものも多くなってきていて、片方はガラス張りで見晴らしが良くなっています。しかし高所恐怖症と言われる人たちにとっては、こうした高いところが苦手で、なんとなく怖さを感じる人もいるようです。それ以外にも閉所恐怖症とか暗所恐怖症とかいろいろあります。これ以外にも特定のものに恐怖を覚えるものもあります。よく言うのはヘビなどがそうです。このヘビが嫌いと言う人は結構いるのではないでしょうか?

それではなぜ人は怖さとか不安が起きるのでしょう?恐怖心と言うのはもともと身を守るために備わったものだと言うことでしたが、最近のマウスの研究で、引き金となる遺伝子の正体が分かってきたそうです。怖さは能の扁桃体と言う神経細胞と密接な関係にあり、カルシニューリンの遺伝子が働かないと扁桃体の機能が強まり怖がりになるそうです。また別の遺伝子でαCAMKⅡの働きを止めると、扁桃体の活動も低下し、怖いもの知らずを通り越して凶暴になってしまうそうです。このように怖さや不安に関連する遺伝子は性格を左右し、何処までリスクをとって行動するかなど経済活動にも影響するようだと言っています。

それでは恐怖症に中の一つである単一恐怖症という、特定のものに恐怖を覚えるもので例えばヘビですが、なぜ多くの人はヘビを怖がるのでしょう。それは本能だとか後天的な学習によるものだとか言う論争が長く続いてきました。しかし最近の研究では本能説が有力になってきたそうです。それによるとヘビへの恐怖が人を含む霊長類の視覚を進化させてきたと言うのです。よく知られて実験に、実験室で生まれヘビを知らないサルはヘビを恐れないと言うものです。ところがこのサルに野生ザルがヘビに怖気づく光景を見せると、とたんにヘビを怖がり出すと言うものです。これからヘビ恐怖=学習説がほぼ定説化していました。

しかし最近の研究で、やはり本能のようだと言うのです。それは実験室生まれのサルがヘビの写真にすばやく反応するということが分かったのです。実験方法は花の写真の間に1枚だけヘビの写真を混ぜると、ヘビの中に花がある場合よりすばやくヘビを見つけのだそうです。つまり草むらにいるヘビを探すようにです。そして人もやはりヘビやクモをすぐ認識すると言うことが分かっています。人間の脳にはヘビなど恐怖の対象に無意識のまますばやく反応する神経回路があり、扁桃体が危険を迅速に察知するというのです。つまり人間はサル時代からの本能が引き継がれていると言うわけです。

もう一つの新説であるヘビの恐怖が霊長類の視覚システムを進化させたと言う説もあります。これは哺乳類から霊長類に進化したとき口の大きなヘビや毒ヘビが急伸したのだそうです。そして私達の祖先はヘビと熾烈な生存競争を繰広げ天敵から身を守るために視覚が進化した言うわけです。以前は果物を見つけるために視覚が発達したと言うのが定説でしたが、今後、脳の機能や進化の解明がさらに進み、より明らかになるでしょう。

と言うことで人がヘビを怖がるのは本能と言うことのようであり、ただ単に怖がりと言うわけではなったのです。それと「怖がりやさん」と言っても遺伝子も絡んでいるようで、どうしようもない部分もあると言うことでしょうか?また怖がりとか、そうでない人は単に扁桃体の機能が単に強かったり、弱かったりしているだけなのかもしれません。だから肝が大きいとか小さいと言うのは、扁桃体と言う神経細胞の関係であり、個人の人間性から来ているものではないと言うことと認識できるのではないでしょうか?

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