アニマルポリス
アニマルポリス。初めて聞く名前でした。これは動物の虐待や飼い主としての義務違反を取り締まっている専門の警察です。もちろん日本ではこう組織はありませんが、日本の法律にはご存知のように動物愛護法と言う立派な法律があります。しかしこの法律に基づいて取り締まるべく専門の組織がないため、法律があっても有名無実になっているのが現実ではないでしょうか?いま日本には27000匹のペットがいるそうです。
愛護法によれば、①「すべての人が「動物は命あるもの」であることを認識し、②みだりに動物を虐待することのないようにするのみでなく、③人間と動物が共に生きていける社会を目指し、④動物の習性をよく知ったうえで適正に取り扱うよう定めています」と定めています。
また動物の飼い主の責任については、「①動物の飼い主は、動物の種類や習性等に応じて、動物の健康と安全を確保するように努め、動物が人の生命等に害を加えたり、迷惑を及ぼすことのないように努めなければなりません。②みだりに繁殖することを防止するために不妊去勢手術等を行うこと、③動物による感染症について正しい知識を持ち感染症の予防のために必要な注意を払うこと、④動物が自分の所有であることを明らかにするための措置を講ずること等に努めなければなりません。」とあります。
海外ではイギリスやアメリカなどにアニマルポリスがあるようです。イギリスとアメリカの違いで大きなものは「逮捕権がある」か「逮捕権がない」かどうかです。イギリスには逮捕権がないようですが、アメリカでは逮捕権のある州もあり、取り扱いは州によって違っているようです。今回はアメリカ・カルフォルニア州の場合ですが、ここでは捜査権・逮捕権があります。また飼い主は正しい飼い方で動物を飼わなければ虐待と見なされ、直接動物に危害を与えなくてもそう見なされます。と言うように日本よりも1歩も2歩も進んでいます。
発足は1866年と言いますから、日本の江戸末期にすでにこう言った組織があったと言うわけで、日本との違いにおどろくやらびっくりするやらで、日本の現状に残念な気がします。通報があればすぐ現場に急行、手錠ももって行きます。そして私有地でも捜査官の判断で入って行くことも出来ます。そしてすぐ現状把握します。水が入っていないとか、不潔なところで飼っていないかとか、人に激しい声で威嚇するかどうか、餌は入っているかなどを現場でチェックし、虐待と判断されればすぐさま動物を保護し、飼い主は逮捕されます。
ここでは1年間に80万匹の動物を保護救出し、それにともない逮捕も年間400人にのぼります。程度に応じて罰金や禁固刑になったりします。虐待と言うのは社会がすさんで来ると増えてくるのだそうです。だから今住宅バブルがはじけ、捨てられる動物も増えているそうです。アニマル警察のもう一つの大きな仕事は、それは保護した動物の引き受け先を探すことです。ボランティア団体と連絡を取り合って引き取ってくれる人を探すのです。その甲斐あって2001年には2630件だったものが2008年には3571匹も引き取られて行ったそうです。動物を虐待現場から保護するだけでは、ほんとうの救出にはならないからです。しかし悲しい現実もあります。引き取り手がいない動物は始末されてしまうと言う現実もあるのです。
日本では3世帯に1匹の割合でペットが飼われていると言われていて、虐待も増えているそうです。そのため日本にもアニマルポリスのような組織が必要と言われているのですが、いまだそのような組織はできていません。ある人は犬を小学校に連れて行き、犬と触れ合うことで動物を愛する心を育てようと努力している人もいます。こう言う地道な取組みが動物の虐待を減らすことにも繋がるのだと思います。人間と同じように嬉しがったり、悲しがったり、甘えてきたりと、感情を持っている生き物なのです。動物にも幸せになる権利があるのです。不衛生な場所で飼ったり、餌や水を与えなかったり、蹴ったり叩いたりすればそれは虐待です。生き物を慈しむ心が大切であり、それがまた人間にも跳ね返ってきて、人間も幸福になれるのだと思います。
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