最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 携帯新製品予定と現行機種について | トップページ | 山水画の世界「黄山」 »

2009年1月31日 (土)

大人の脳も再生する?

人間年を取ればとるほど脳の働きが鈍ってきますが、それは脳の神経細胞がだんだん死滅していくために起こると思っていました。しかしどうもそうでもないらしいことが分かってきたそうです。何もこれは私だけでなく今まではそれが常識だったからです。一度神経細胞が死んでしまうと再生しないと考えられていたからです。しかしこの十年ほどの研究で、少なくとも脳の一部ではニューロンが頻繁に入れ替わっていることが分かって来たそうです。

今までのように脳は再生しないという考えが広く一般に広まったのは、100年も前の話になるそうで、スペインの神経解剖学者のカハールが唱えて以来、定説となったのだそうです。と言うのは、ニューロンと呼ばれるものは複雑な回路を作りだし、知性や情動などの高度な働きを担っているため、それがどんどん新陳代謝が活発になって入れ替わっていってしまうと、記憶が途切れてして、自分が誰なのか分からなくなってしまうと考えられていたからです。実際記憶が途切れ途切れになったことのことを考えてみてください。過去と現在の繋がりがなくなってしまい、自分が誰なのかわけが分からなくなってしまうと思いませんか?だからそう考えても止むを得なかったのでしょう。

ところが1990年代になると、匂いの情報処理や記憶にかかわる嗅球や海馬で、ニューロンが活発に入れ替わることが分かってきたのだそうです。ちょっと聞きなれない単語が出てきて分かり難いかも知れませんが、ニューロンの元になる前駆細胞は脳の大半の部分では胎児期に盛んに分裂するのだそうですが、嗅球などでは成長後も神経細胞を作り続けるということが分かって来ました。と言う事は他の部分でも神経細胞が作られていたとしてもおかしくないと言う事なのでしょう。例えば鳥類や爬虫類は脳の他の部分でもニューロンが活発には再生されており、カナリアの歌が上手くなるのは神経回路を作り直しているからではないかとも言われています。

そんな中、最近注目された実験というのがあるのですが、それは大脳皮質の再現実験と言われるものです。人の意識をつかさどる大脳皮質は4層から6層が重なる複雑な構造になっているのですが、人のES細胞(ヒトの胚性幹細胞)から前駆細胞を選り分け、試験管内で多層構造を作り出したというものです。と言う事はニューロンのもとになる前駆細胞は胎児の時には活発に分裂しているのですが、何らかの仕組みで抑えられているので、その抑制を解けば大人の脳でもニューロンの再生は夢ではないということのようです。そうすればアルツハイマーなどの治療に役立つと言われています。

日本人の寿命がのびる一方の現在、アルツハイマーなどで苦しんでいる人がたくさんいるし、今後も増えると思われるだけに早くこういった薬ができると良いですね。しかしそれと同時に、記憶や自己同一性と言った新たな問題が出てくるのではと思われているそうです。うーんなかなか難しい問題ですね。だって脳の神経細胞が再生されないと思われていてから今日まででも100年もたっているのですから、事はそう簡単には行かないようですね。

« 携帯新製品予定と現行機種について | トップページ | 山水画の世界「黄山」 »

宇宙・サイエンス・科学技術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 大人の脳も再生する?:

« 携帯新製品予定と現行機種について | トップページ | 山水画の世界「黄山」 »