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2008年8月27日 (水)

東大阪の中小企業の夢「まいど1号」完成!

東大阪の中小企業で作る東大阪宇宙開発協同組合の小型衛星「まいど1号」が完成したそうです。このまいど1号は2004年から開発を始め途中1年ほど開発が遅れたもののついに完成したもので、筑波宇宙センターへ運ばれました。「まいど1号」は一辺50センチの立方体で重さ約50キロの小さな衛星です。本体組み立て後、振動試験や管制設備のテストなどをしていて今回の完成となったものです。小型衛星の目的は宇宙から雷雲観測などに使用され、温室効果ガス観測技術衛星「GOSAT(ゴーサット)」と一緒に今冬、鹿児島県・種子島宇宙センターからH2Aロケットで打ち上げられる予定です。

東大阪の町工場が人工衛星を作るなんて発想をするなんてちょっと考えられない事ですが、そんな風に考えるようになったきっかけはその頃不景気で花火でも上げてなにか元気付けをしなくてはと考えていたそうです。それが人工衛星ということになってしまうまでは一体何がそこにあったのでしょうか?

人工衛星を開発するには3年から10年の年月と、数億円から数百億円のコストが必要とされています。 それだけに国が主体となった事業で商用利用される人工衛星がほとんどで、民間企業がロケットビジネスを手がけるには技術面的な問題やコスト面での採算があうかどうかと言った問題があり、それを町工場で手がけると言う事は大変難しく、さまざまな理由があったのですが、その当時ほとんどの人工衛星がフルオーダーメイドで開発されていたそうです。

そんな時代パソコン業界では、モジュール化が当たり前のときで、モジュールの性能を競い、性能が飛躍的に高まったていたときでした。だからパソコンのように人工衛星も基幹部分(通信機器、電源機器など)をそれぞれモジュール化し、それをプラグイン式に組み合わせて衛星にすることによって、低価格化・短納期化、ひいては高信頼性を実現することができるのではないかと考えたそうです。これを考えたのが東京大学・中須賀教授で、そんな発想から生まれたのが、汎用小型衛星PETSAT(ペットサット)だったのです。ということでNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)からの委託事業として、PETSATの実現を目指したというわけです。

そんな発想が出来たのもここ大阪府東大阪市は中小企業が集まる"モノづくりのまち"として知られているところであったのです。工場集積率は全国No.1で、各分野のトップシェアを誇る会社やユニークな製品を開発する、 オンリーワン企業もたくさん集まっています。こういう下地があっての人工衛星を作ろうと言う発想が出来たのであって、無謀にも挑戦しようと言うのとはちょっと違うのです。しかし、高い技術力の誇るこのまちでも不況の波は厳しく、加えて技術者の高齢化が進む一方で、 モノづくりに関心を持つ若者が減少しており、貴重な技術の継承が危ぶまれています。そんな中、「苦しい時こそ夢を持たなアカン!」と、職人集団が立上ったと言うわけです。技術力と言う裏づけの元での新たな挑戦でもあったのです。

日本ほど宇宙開発というものに国が直接手を出していない国は他にはないのです。それでも世界の国々に劣る事のない実績を上げていると言う事はすばらしいことであるのですが、反対に言うと思い切った開発ができないといったのが実情ではないでしょうか。中国中国は今年いよいよ有人飛行をすると言うそうです。あれよあれよと言う間にいつの間には宇宙開発が有人飛行というところまで来ているという事に驚きを禁じ得ません。そこには国家の威信をかけた中国の何が何でもと言ったオリンピックにも通ずるほどの、恐ろしいまでの強い力と技術科学の発展に驚かされます。

それと比べ何と日本の宇宙開発の貧弱な事。資金のことを考えれば健闘していると言ってもそれにも限度があり、このままではドンドン世界から遅れてしまうのではないかと言う疑念さえあります。中小企業の人たちでもこれほど頑張っているのですから、もっと国としてのビジョンを掲げ遅れる事のない様してほしいものです。こんな人工衛星って世界中を探してもないのではないでしょうか。何と痛快な事でしょう!

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